課題「金沢文庫ミュージアム」の提出。

2014年02月4日

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関東学院大学 建築環境学科2年生の必修授業「建築設計製図Ⅳ」
第二課題「金沢文庫ミュージアム」。
提出模型がズラリ。力作が多く熱いものを感じました。
各模型は敷地模型にあてはめ、様々な観点から意見交換。
10人の講師全員で図面とともに1つずつ評価・講評しました。

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金沢文庫の実際の学芸員の方からのご指導により求められた、
ワークショップ機能を重視した課題。
強い自然光など外部の影響から距離をおく収蔵・展示室に対し、
ワークショップスペースは、
道や広場に開いた配置や、最上階で展開することで、
開放的な空間とする提案が多かったと言えます。
以下、発表会に選出された2作品の、個人的感想です。

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周囲の山並みと呼応させた、サーカステントのような屋根から、
柔らかい光が広がる空間。上階のワークショップから下階
収蔵・展示までのグラデーションが想像でき魅力的。
一律である風情や周囲との関係性に課題はあるが、
地下から立ち上りテントを支える2本の柱は、
意匠・構造・設備が一体で考えられ、明快な提案でした。

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既存の金沢文庫と山の散策路につながる動線を
目の覚めるような広場で構成。また既存の東屋をそのまま残し、
屋外展示・屋外ワークショップスペースとして構想。
より丁寧な配置・ボリュームスタディは課題であるが、
建物だけで考えがちな全体を、内外含めたランドスケープ
として計画したシャープで勇気ある提案でした。

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2年生にとって、必修の設計授業は今回で最後。
春からは、みな様々な専門分野に枝分かれします。どのような道に
進んでも、課題で学んだ苦しくも楽しい「自ら考え生み出す力」
を思い出して頂けたら幸いです。

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建築環境学科ホームページより

「もう一つある家」竣工写真。

2014年02月4日

階段を中心にグルグル回れるワンルームスタイル。テーマは「もう一つあるってうれしい!」~将来部屋を分けたいから出入り口がもう一つ。色々居場所が欲しいからリビングがもう一つ。女の子が多いから洗面器がもう一つ。来客が多いから駐車場がもう一つなど。コンパクトながら様々なモノやコトが、もう一つある住まいです。

場所:神奈川県伊勢原市
構造:木造2階建て
敷地面積:124㎡(38坪)
建築面積: 60㎡(18坪)
延床面積:112㎡(34坪)
造作家具:Muku-emi
植栽:吉田龍
施工:中山建設
写真:塚本浩史

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街路樹の眺めを活かしたシンプルな佇まい。

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リビングのプライバシーと開放性を確保するバルコニー。

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屋外環境に強いレッドシダーの手摺壁・玄関引戸・屋外水栓。

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ペレットストーブがある、ワンルームスタイルのリビング。

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住まいの中心に家具のような階段。使い方自由のワークスペース。

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バルコニーがリビングの広がりを生み出す。朝食の気持ち良さ。

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カフェスタイルの、収納たっぷりオープンキッチン。

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洗面器がもう一つ。女性が多い家族、忙しい朝に対応。

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収納たっぷり、オリジナル鏡収納棚。

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クライアント支給の照明が可愛いトイレ。

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飾り棚もフル活用、備品がしっかり収納できます。

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システムキッチンとオリジナルカウンター戸棚の組合せ。

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階段奥はもう一つのリビング。室内干し・即席客間・ピアノ練習など。

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空調効率や小さな子供に配慮した引戸。

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心地いい木製手摺の階段。郵便受けや玄関先が見えて快適。

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空が見える玄関正面の階段。伸びやかな空間。

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将来分けられる子供室。出入口がもう一つある。

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2階杉無垢板床材を現わしにした1階主寝室。木に包まれる。

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庭木ヤマボウシの成長が楽しみな子供室。

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オリジナル玄関引戸。柔らかい表情の小窓はシイの葉がモチーフ。