カテゴリー:ワークス /最近の仕事, 現場, 緑景の家 2015年10月15日

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新築住宅「緑景の家」。

施主ご家族、施工、設計で現場に集合。
現場の作業休憩時間に、皆で屋内造作の打合せをしました。
床・壁・天井の下地が概ね仕上がり、屋内のイメージが
出来るようになってきたところで、
各部の仕上げ素材や色など、サンプルを使って
皆で確認する主旨です。

本件で採用するシステムキッチンなどの設備機器も、
最終確認出来たので、ひと安心。
特に、この日は住まいの中心となる、リビングまわりの
オリジナル造作家具や階段など意見交換しました。
目指すイメージが、皆で共有出来たので良かったです。
ありがとうございました。

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カテゴリー:日常, 街歩きブログ 2015年10月14日

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◆敷地正面の案内板。大正15年作家の里見弴(さとみとん)
 の住宅として自ら設計に携わり建築された建物であることが
 分かります。

街や建築の保全再生は、どの地域でも必ず課題となります。
独りよがりな修復等で、歴史的建築の国際的な価値を減じ
ないための、広い視野の知識と、技術の一端を学ぶ機会。
JIA(日本建築家協会)文化財修復塾に参加しました。

場所は、鎌倉市西御門の「石川邸(旧里見邸)
建築家の久恒利之さんが、建物オーナーよりお借りし、
建築設計事務所として活用しながら、同時に
西御門サローネ」として運営。
イベントの企画や、貸しスペースにおける売上の一部を、
建物の維持修繕費等にあてるなど、
活きた歴史を、自ら繋いでおられる貴重な建築です。

横浜の歴史的建造物の調査・改修等を数多く手掛け
られている、建築家の越智英夫さんによるレクチャー後、
参加者2人一組で、現地屋内の実測調査実習を行いました。

実測&記録を繰り返し、進めていると、
ただ眺めているだけでは感じない、寸法や形態リズムの
美学が、何となく伝わってくるので面白いですね。
とても勉強になりました。

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◆石川邸外観正面。庇を支える柱は「バンデッドコラム」。
 下部石製手摺の加工形状は「ごまがらじゃくり」と
 呼ぶとのこと。(越智氏レクチャーより)

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◆建物正面にサンルーム有り。屋内外の繋がりと、
 利活用の様子を想像すると、「縁側」に近い印象です。

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◆建物の奥に渡り廊下で繋がる茶室がある。茅葺き屋根の
 和風空間。窓下は無双窓がしっかり保全され機能している。

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◆越智英夫さんによる、歴史的建造物調査・報告書づくり
 等のレクチャー。以下は、その一部。ある意味科学的であり、
 他分野においても活かせる技術。勉強になりました。

・芯を疑う。例えば、計ることなく柱間の寸法を910mm
 だと思い込まない。僅かな違いに、重要な寸法が隠れている
 可能性があるからだ。
・調査とは、建築を言葉に置き換える作業。広いとか大きい
 とか印象を述べるのでなく、具体的に何mmなのか、
 何坪なのか、実測し根拠のある数量を記録することが重要。
・根拠不明瞭の場合は断定しない。推定する、思われるなど
 という伝達技術を身につける。報告書にウソがあっては
 ならないからだ。記録日や記録者明記も必須。
・調査後は、皆で総括する。個別の記録メモをそのままに
 せず、皆で意見を出し合うことで、より客観的な記録を
 残す。一人で判断しないことが重要とのこと。 等々

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◆屋内外とも見どころ満載の玄関ホール部分。建築家の
 三上紀子さんとコンビで実習。実測&展開図作成を担当
 しました。

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◆建物内の一角は、久恒利之さんの建築設計事務所。
 庭を愛でる高い天井の落ち着いた空間。とても素敵でした。
 お忙しいところ御案内頂き、ありがとうございました。

 

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カテゴリー:日常, 街歩きブログ 2015年10月11日

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勉強会参加のため、JR鎌倉駅から目的地まで
徒歩30分ほど。久々に鎌倉散策しました。

店が立ち並び賑わう、小町通りを歩き、
鶴岡八幡宮前で「人力車」の往来に出会う。
車よりユックリで、徒歩より早い。
一人乗りもあるようだが、
やはり二人乗りは、ひそひそ話も出来て楽しそう。
車夫のお兄さんとの会話も貴重。
広範囲かつ迷わず様々なスポットをまわり、
きっと独特な視点で街を味わえるに違いありません。

違いありません?!~そうか!
つまり自分は乗ったことがないので、
どのように楽しんでいるのか、分かっていないのだ。

これはいかん。
一度、体験せねば、一生分からないことだ!
で、誰と乗車しよう。妻が良いか?
きっと照れて反対するに違いありません。
いや、いつかワーワー言って、
ダマシテ、一緒に乗ろう!笑

 

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カテゴリー:お知らせ, イベント・メディア 2015年10月10日

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◆プロジェクターを使い、多くの実例紹介によって
 出来るだけ分かり易くお伝え出来ますよう工夫。
 

玉川髙島屋S・Cカルチャーセンター
コミュニティクラブたまがわで開講しました、
満足できる暮らしと住まいの3つの法則
初回講座が終了しました。

建築家の前田敦&古川達也の2人で講師を担当。
一部:住まいの文化の変遷
二部:新築文化とリフォーム文化
三部:これからの住まい文化を展望
途中、休憩&ざっくばらんな質疑応答を含め、
約90分間の講座でした。

ご参加頂きました皆さま、
素敵な時間を過ごすことが出来ましたこと、
感謝申し上げます。ありがとうございました。

次回は11月14日開講です。途中参加も可能なので、
詳しくはコミュニティクラブたまがわまで
是非、気軽にお問合せ下さい。

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◆建築家 前田敦さんとわたくし古川の2人で担当。
 前田さん、色々サポートありがとうございました。
 楽しい時間でしたね。そしてとても勉強になりました。

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◆会場の様子。ざっくばらん、かつ真剣な雰囲気。
 良い機会となりました。(撮影:河辺さん)

 

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カテゴリー:お知らせ, イベント・メディア 2015年10月8日

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    ◆コミュニティクラブたまがわホームページご案内より

 
◆趣味と暮らしの講座を受け持ちます。

玉川髙島屋S・Cカルチャーセンター
「コミュニティクラブたまがわ」にて、建築家仲間の皆さま
と共に、講座を受け持つことになりました。建築家の立場から、
住まいや暮らしの法則?!をこっそり伝授します^^。

月1回、10月~3月までの6か月間で、全6回の開催。
「満足できる暮らしと住まいの3つの法則」というテーマで
毎回違った内容が楽しめます。
 

◆初回10月10日(土)講座を担当します。

初回は「建築家 前田敦&古川達也」が対談スタイルで担当です。
内容『新築文化とリフォーム文化 住まいの文化を再考する』

少し固い?印象ですが、近年とても注目される
「リフォーム」と「新築」それぞれの魅力を、建築文化の
歴史を通して、分かり易くお話しする予定です。
きっと、自分スタイルの暮らしがみつかる、きっかけとなります!

→詳しくは
コミュニティクラブたまがわ」又は、古川都市建築計画まで

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◆コミュニティクラブたまがわホームページご案内より

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◆とてもくつろげる休憩スペース。学びに来られる皆さまの
 楽しい出会いの場となっています。

 

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カテゴリー:ワークス /最近の仕事, 永く楽しむ家, 現場 2015年10月7日

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◆床・壁・天井が解体され、長い間隠れていた主要構造の状況
 が明確となりました。
 

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」。

解体作業がほぼ終了し、隠れていた部分を皆で確認するため
施主・施工・設計の3者で集合。
選択肢がひろい屋内外の仕上げ素材や色なども、色々な
立場や見方で話をしながら決めるという主旨もありました。

打合せに先立って、既に現場監督の飯島建設竹内さんより
施工図を頂いてました。
乗り越えるべき課題や問題が共有でき検討内容が一目瞭然、
明快な手描きの施工図です。
現場に向かう新幹線車中で、頂いた施工図を再度確認させて
頂きました。現場で話したいことも、しっかりイメージ
でき心強いです。

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◆施工図確認 @新幹線はくたか

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◆施主ご夫妻とサンプル確認。

現場を皆で確認。
温存する部分や、一時撤去し最終的に戻す考えの部分など
全て解体する作業に比べ、手順が複雑で、時間もかかる
作業であったことが、ひしひしと伝わってきます。
下地となる構造部分の確認が出来たことにより、
設計時の方針で、屋内外各仕上げが概ね予定通りの仕様で
進められそうです。

現場監督竹内さんによる、事前の施工図作成、
全ての検討用建材サンプル・色見本の持参、打合せ手順の
メモ用意。打合せでは、そのメモの上に決定事項を議事録
としてしっかり記録。全て順良く進めて頂きました。

私自身、横浜からの遠方現場監理。この日も
打合せ時間が少しでも無駄になることがないよう、
施主ご夫妻のご協力、飯島建設大久保さん、宮入さんにも
各場面サポート頂きました。

皆さまありがとうございました!

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◆竹内さん打合せ記録の様子。

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◆施主ご主人と古川で、既存柱の欠損・不備状況を確認。
 飯島建設大久保さんよりご提案のあった、構造補強方針
 をお話することが出来ました。(飯島建設宮入さん撮影)

 

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カテゴリー:日常 2015年10月1日

 

本日10月1日は、我々夫婦20回目の結婚記念日。

あれから20年かあ。なるほど。

昼間は、平日いつも通り仕事を進め、

夜は家族4人、いつもの感じで過ごしつつ

お土産の美味しいシードルをあけたので、少々酔いがまわる。
 

妻へ

いつもありがとう。

これからもよろしくお願いします。達也
 

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カテゴリー:現場, 緑景の家 2015年09月29日

 

新築住宅「緑景の家」の現場は中間地点。

指定確認検査機関(本件は湘南建築センター)による、
中間検査が無事終了し、屋内外とも下地関連の工事が
はじまりました。
各種設備配管、防水工事など、建物が仕上がってしまうと
ほぼ見えなくなってしまう部分でありながら、
実は、建物の機能・性能を担うとても大切な工程です。

ところで、現場監理では、設計監理者として、
施工過程を現場で直接確認させて頂く機会でもあります。
例えば、同様の素材や技術を必要とする部分でも、
職人さんの個性により、進め方も違うことに気が付きます。

何度同じような場面に立ち合っても、新しい発見があり、
それも建築の魅力の一つではないかと思っています。
大なり小なりハイテクノロジーに支えられる建築ですが、
やはり人間が創るのだ。ということを都度実感し
ワクワクします。

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◆中間検査申請書の作成

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◆中間検査。検査員が現地入りし直に検査します。合格しなければ
 現場は次の工程に進めません。(撮影:中山建設中山さん)

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◆中間検査合格証を無事受領。施主ご家族に良い報告ができます!

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◆給排気菅の位置を皆で確認。外壁を貫通するので、出来るだけ
 構造耐力の影響が少ない設置であることがポイントです。

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◆躯体の内側に貼る気密シートの施工途中。室内の湿気を
 躯体内に入れず、躯体内結露を防ぐことが目的なので、重ねしろ
 など、工程に注意し隙間なく貼ることが求められます。

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◆躯体の外側に貼る透湿防水シートの施工。外側からの水の進入は
 とめるが、躯体内の湿気は外に逃がす性質のシートなので、
 そのメカニズムをよく理解して設置することが求められます。

 

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カテゴリー:授業, 街歩きブログ 2015年09月25日

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◆明治期の商館レンガ建築遺構が残る敷地。道路の反対側に
 は横浜開港記念会館シンボル「ジャックの塔」がそびえる。

関東学院大学 建築環境学部2年必修、建築設計製図Ⅳ授業。
今年も非常勤講師として、指導にあたります。
授業の初日、あいにくの雨天でしたが、学生の皆さまと一緒に、
課題「関内のオフィスビル」対象敷地を視察。
学生125人の取り組みとアイディアに期待します。

課題の敷地内には、近年発見された、明治期の商館レンガ建築
遺構があります。取り込んだり、活かしたりすることも
考えたいところ。
開港記念会館も皆で見学しました。
何か設計に活かせるヒントがあるかも知れませんね。

@横浜開港記念会館まえ

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カテゴリー:ワークス /最近の仕事, 永く楽しむ家, 現場 2015年09月23日

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◆図面と解体状況を見比べながら、全体を視察しました。
屋内では脚立なども活用し、天井裏等隠れていた部分も確認
出来て、良かったです。(飯島建設宮入さん撮影)

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」が着工し、
解体工事が始まりました。
温存し、活かす部分を残しながらの解体作業。
慎重に進めて頂いています。

築35年(1980年竣工)旧耐震基準で竣工した
木造2階建ての住宅ですが、施工 飯島建設の皆さまと、
実際に現場を回りながら、感じたことがあります。

残っている当時の図面の通り、基礎や筋交もきちんと施工
されており、目立ったシロアリ等の害もなく、
見えていなかった下地部分等も、比較的健全な建物と
いう印象です。
つまり、しっかり設計され、しっかり施工されている
住まいであったにもかかわらず、震度5強の地震に対応
出来ず、屋根瓦の落下、雨漏りや内外壁の割れ、
仕上げの脱落などが、全体に渡ってあったという事実。

想定外の状況が重なったのかもしれない、という見方も
出来ますが、やはり改定された1981年以降の
新耐震基準をみつめ、改めて学ぶ機会と考えるべきです。
気を引き締めて参ります。

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◆飯島建設 宮入さん、竹内さん、大久保さんに
 立会って頂きました。ありがとうございました。

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◆1階外壁の解体。温存する屋根の軒天井と外壁が互いに
 繋がり、解体工事を難しくしています。皆で今後の方針を
 話し合いました。

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◆屋内外とも、小舞竹(こまいたけ※)を使った土壁を下地
 とした壁であったことが良く分かります。
※粘土質の土壁を塗込むため、割り竹を格子状に編んだ下地。

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◆キッチン部分の外壁も解体。キッチン本体は温存なのですが
 外壁是正工事を行うため一端撤去し、再び戻す工程です。

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◆2階居室の天井を先に部分解体し、小屋裏部分を確認。
 大屋根を支える梁は図面と比較的整合した太鼓梁※でした。
※無垢木材の円形断面材料で、両側を切り落とした梁。 
 

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