融雪を考慮した外構計画の現場打合せ@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年08月18日


積雪対策の一つとして重要な、融雪を考慮した外構計画の
施工図。店舗営業にも影響する毎日の積雪対策について、
出来るだけ店主(家主)の負担軽減になるよう練られた、
計画図です。赤ラインは、冬のあいだ地上より暖かくなる
地下水を汲み上げて流す、ゴム製ホースの敷設位置を
現しています。関係者による意見交換から、地域の慣習を
取り入れた融雪のしくみに学び、本計画で採用しています。

 

融雪を考慮した外構計画の現場打合せ
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

施主・施工・設計三者による現場定例(月一回)打合せ。
建物本体の基礎コンクリート工事が終了し、建物に対する
周りとの関係が、かなり想像出来るようになったところで、
敷地内、建物まわりの主要な外構について、意見交換を
行ない方針を決める打合せになりました。

特に、冬の積雪に対する融雪がポイント。毎日のことなので
出来るだけ店主(家主)の負担にならないよう、経済的で
合理的、シンプルな仕組みに着地させなければなりません。

多くのご実積や経験による、地元施工者カネキ屋工務店さん
のアイディア。敷地の所有者で土地勘や慣習を具体的に知る
施主・お身内のアドバイス。
それぞれの立場による、貴重な気付きを最大限に活かし、
計画を磨いていくようなかたちで打合せが進行。
現場監督の小林さんが、最終的に皆の意見を整理し、
施工図(実際に工事をする最終図)でまとめて下さいます。
理にかなった良い方針を、関係者皆で共有出来たと思います。


基礎コンクリート工事が終了。




敷地内、建物まわりの主要な外構について皆で意見交換。
現場監督の小林さんが、施工図(実際に工事をする最終図)
をまとめるメモをとっています。

 

現場からカネキ屋工務店さんオフィスへ移動。
主に建物本体の屋外仕上げについて、素材や色等の打合せを
行いました。
カタログや実物サンプルを皆で確認。
特に雨樋含む屋根の先端や、仕上げ材料が切り替わる部分を
おさめるディテールの調整など、現場監督小林さんの準備や
ご提案を中心に意見交換が円滑に進行。とても助かりました。

一方、概ね一か月後に控え日程の決まった「上棟」に向けた
準備についても確認出来ました。
施主ご夫妻の希望により「上棟式お餅まき」のイベントを
開催することになり、施主奥さま自らお知り合いと協力して
作成した、お知らせチラシが完成。近隣に配布するチラシを
持参されていました。楽しみです!




カネキ屋工務店さんオフィスで打合せ。
現場監督小林さんが準備された、屋根詳細施工図や建材
サンプル等がずらり。
施主奥様は、地域にお配りする「上棟式お餅まき」
イベントの楽しいご案内チラシを、持参されました。

 

※合わせてご覧下さい。
地鎮祭と工事契約
施主・設計と各工事担当者の初打合せ
家具・建具や人を入れたイメージ模型

 

『根岸小学校 理科室』 竣工スナップ写真

2017年06月24日

 

『根岸小学校 理科室』

<概要>
横浜市建築局施設整備課による、横浜市立小学校校舎内の理科室計画です。低学年から高学年までの子供たちが、楽しく安全に学べる施設として設計。作業机、教壇、スライド型上下黒板、実験器具収納戸棚などの造作は、横浜市の詳細な標準仕様に学びながら、おかれた環境を活かした施設づくりが求められました。本件は特に子供たちの創造性や安全性など、校長先生の子供たちへの思いが投影できるよう、学校関係者、施設整備関係者との事前意見交換や合同調査を重視。あえて無駄なくスタンダードであること、必要な設備や空間を、建物構造や工事費用等の過剰な負担がない範囲で実現することを、丁寧に追求した施設です。

場所:神奈川県横浜市   
用途:市立小学校の理科室(学校教育施設)
構造:RC造2階建て
   1階部分の改修(2階は低学年普通教室)
敷地面積:7877㎡(2382坪)
居室面積:理科室96㎡(29坪)、理科準備室32㎡(9坪)
建築設計:横浜市建築局施設整備課
     ken-ken有限会社
     古川都市建築計画
設備設計:アーバンクルー
積算:オガコストプランニング
施工:株式会社大勝
写真:古川達也
 

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クスノキ(愛称:くす太郎)の大木があるグランドに面する、校舎の1階部分が理科室計画場所。裏側に車寄せスペースがないため、グランドや正門付近の一部を工事車両置場として計画。工事の進め方や搬入動線の共有化など、仮設計画案の作成も設計における重要課題でした。
 

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廊下との間を可動壁とした旧多目的室を、理科室にリノベーションする計画。環境負荷の軽減と合わせたコスト縮減など活用出来る設備や不要になるものを判断する合同調査の成果を、設計内容に細かく反映しています。既存の床下地がコンクリート直のため各種配管が不可能。給排水管ルートを確保出来る窓際に水場としてのシンクを並べています。各作業机の電源は、配線ダクトを用いた天井からのリーラーコンセントを採用。活用を通して子供たちの記憶に残る、理科室ならではの風情となりました。
 

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20170414_02
実験器具等をおく収納戸棚などの造作は、横浜市の指導に基づき、横浜市立小・中学校標準図の仕様に準拠した過不足ない計画としています。(ステンレス製シンクは、同チームで設計の「放課後キッズクラブ」で再利用
 

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内装仕上げ概要
床:仕上 耐薬品性長尺塩ビシート貼り厚2mm
  下地 コンクリート金ゴテ仕上げ既存のまま(一部補修)
壁:仕上 EP-G※塗替え
  下地 コンクリート打放し又は合板目透し貼り厚5.5mm
天井:仕上 有効石膏ボード厚9mm既存のまま(一部補修)
廊下間仕切:強化ガラス欄間厚4mm、スチール焼付塗装フレーム
収納戸棚:本体ポリエステル化粧合板、框戸ポリカーボネート板
     ガラス棚厚5mm、カウンター天板メラミン化粧板 他
※EP-G:つや有合成樹脂 エマルションペイント塗装

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スライド型上下黒板や教壇なども細かく設定された仕様。特に教壇は高さやエッジの安全処理など、積み上げられた仕様に準拠しており、決して適当で曖昧としないディテールである事が理解できます。
 

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廊下側との間仕切りは収納棚と出入口建具を配置。鋼製のフレームに合板を使ったシンプルな造作は、他教室との整合性や将来の用途変更を視野に入れた仕様です。横浜市の標準仕様を組み合わせ現地の状況に合わせた設計です。
 

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通気をコントロール出来る建具や屋内から出し入れできるショーケース仕様が特徴です。展示サイズや展示方法を変えられるよう自由度を確保した壁面。単に空間を仕切る壁であるだけでなく、子供たちの創造力や学ぶきっかけを生む、展示コーナーとして位置付けられています。