基本設計打合せ。@横浜市戸塚区の新築住宅計画

2019年09月28日


住まい正面、玄関ポーチのバリエーションを模型で確認中。

 

基本設計打合せ

施主ご自宅に伺い、住まいの方向性を一つ一つ決めていく2回目の打合せ。間取りでは、リビングダイニングのソファー位置とダイニング位置を入れ替えた場合の印象、トイレの手洗いをトイレ外にゆったり配置した場合の効果など、目指すところを確認出来ました。

一方、住まい外側では前回打合せで、電動自転車含むご家族皆の自転車置場が課題となっていました。住まいとは別にサイクルポートを設けるスペースが取りにくいため、住まい本体から屋根や庇を伸ばし自転車が濡れない場所を設ける案のバリエーションを検討。図面だけでは雰囲気が分かりづらいので、簡単な模型で立体的に佇まいが分かるよう打合せに持参しました。

最終的には、自転車置場を兼ね玄関ポーチの庇をゆったり大きくする案に決定。雨天時の往来を快適にしたり、玄関先の立ち話しや荷物準備など、楽しく利活用出来るポーチとなり、住まいの顔となりそうです。

 


手にとって、様々な角度を至近距離で確認出来る1/100模型が活躍。

 

『家具・小物を表現した模型』実施設計へ

2016年10月30日

 

『家具・小物を表現した模型』実施設計へ

設計時に製作しているイメージ模型。
私の場合イメージ模型は、設計の比較的早い段階で、
手を動かしながら、目指すイメージを模索するための
表現手段。プロジェクトの性格に合わせ、部分や全体など
様々な大きさで製作しています。

川崎市の新築住宅計画『心地よい風と緑のある家』では、
具体的な家具・小物等を表現した模型を製作しました。
実は、設計を始める前から、施主ご夫妻の具体的な居場所
イメージが比較的明確でした。玄関土間と繋がる子供たち
の空間は置き家具や建具等で、融通のきく多目的空間と
したい。居間は座ってくつろぐ時に感じる高い天井、
バルコニーを介して緑景が常に見渡せる。バルコニーには
椅子テーブルを置いて目前の緑を楽しみながら
気軽に食事をしたい。キッチン近くには子供が勉強したり
家事や書きものが出来るコーナーが欲しい、等々。

つまりご家族にとって、建物の色・形よりも、暮らしの
中でやってみたい諸活動が、ちゃんと出来る空間であるか
が最重要課題でした。従って、この住まいの模型では、
家具・小物や植栽などを入れることで、具体的所作や
活動が、鮮明にイメージ出来るよう工夫しています。
本件は、この模型の確認をもって基本設計から
実施設計へ以降。設備や構造検討などの連携・打合せにも
分かり易いこの模型が大活躍です。関係の皆さまに
空間の具体的利活用を知って頂き、各々必要な調整を
ご提案頂ける効果も感じています。

心地よい風と緑のある家001
心地よい風と緑のある家002
◆製作途中(下)の状況と比較。家具等を入れた模型
(上)では各所で出来る所作が、より想像出来ます。

心地よい風と緑のある家004
◆道路側住まいの正面。日々の行来で目にする家庭菜園
 が楽しい。

心地よい風と緑のある家003
◆実際には体験出来ない上空からの視点。施主ご家族と
 共に緑地と向き合うバルコニーを、強く意識しました。

 

『心地よい風と緑のある家』概要

豊かな緑地帯に面した静かな住環境です。1階は広い
土間と繋がる多目的なスペース。客室や寝室として活用
します。2階は屋根形状を活かした伸びやかな居間。
どこにいても風がぬけ、緑が楽しめる住まいです。

建物用途:住宅
構造規模:木造2階建て
敷地面積:149㎡(45坪)
建築面積:62㎡(19坪)
延床面積:104㎡(31坪)
所在地:川崎市

設計:古川都市建築計画一級建築士事務所 古川達也

 

実施設計で必要な敷地の採寸 @木造住宅の家づくり

2016年10月2日

 

実施設計で必要な敷地の採寸 @木造住宅の家づくり

家づくりに向けた基本的な方向性を決める「基本設計」。
建設に向けた詳細をつめる設計が「実施設計」です。
基本設計に必要な敷地形状は、土地の大きさや方角、
地盤レベルなど、測量図によってかなり網羅できますが、
実施設計では、敷地境界にある塀の仕様や大きさ、
道路からの給排水引込の有無や位置等々、測量図にない
多くの情報が必要になります。
不足情報は、どうするのか?
敷地に足を運び自ら調査採寸です。
時間のかかる、地道な情報収集が、ほぼ全ての設計者の
日常であることは、一般に意外と知られていない
ことかもしれません。

同時期の実施設計となりました、
新築ショーホーム計画「クラフトマンの家」では、
敷地際の擁壁高さをメジャーで採寸。実はこのメジャーは
常に持ち歩いています。
新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」では、
施工担当の中山建設 中山さんにご協力頂き、測量図で
追い切れていなかった、土地の傾きや隣地の地盤レベルなど
を専門の計器で測定して頂きました。

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◆古川による、メジャーを使った現地擁壁採寸の様子。
 (撮影:中山建設)

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◆中山建設 中山さんによる、計器を使った地盤レベル測定。

 

新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」基本設計

2016年09月10日

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◆施主ご家族の希望により、プロジェクトのはじめから、施主・施工・設計
の3者で知恵を出し合いながら家づくりを進めています。

新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」基本設計

川崎市の新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」は、
基本的な空間構成・屋内外仕様・概算工事費を確認・検討する
基本設計が大詰めです。

敷地に近接する緑地帯の豊かな緑を、最大限に楽しめることを軸に、
アレコレ詰め込み過ぎる複雑なつくりにしない、シンプルな空間。
住まい手が、暮らしながら工夫できる、自由度の高い住まいを
目指しています。

着工のスケジュールから、比較的早いペースで案を決めていく
プロジェクトです。数週間に一度のペースで、施主・施工・設計の3者
が集合。集中して打合せを重ねています。

立体的なイメージが良くわかる模型を、皆でつねに確認しながら進行。
目指すコンセプトを共有し、本当に必要なもの、本当に必要なこと
を整理していく打合せといえます。限られたスケジュール意識から、
中途半端に手戻る意見は、誰からも出ません。
大変魅力ある家づくりとなると感じています。

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◆案が決まる前に早い段階で1/50模型を製作。基本設計で製作する
模型は、プロジェクト毎で違いがでます。積み上げの深度や進捗に
より、1/100・1/50など臨機応変にスケールを選択して製作します。

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◆屋内の、どこからも緑景を最大限に楽しめる計画を目指します。

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◆空間提案を皆が共有出来るよう家具を配置しています。

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◆隣接する緑地帯の豊かな緑が印象的な敷地。とても静かな住環境です。

新築住宅計画「ぐるっと回れる家(仮称)」基本設計

2016年08月24日

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◆建て替え予定のご自宅リビングで、模型を見ながら打合せ。

新築住宅計画「ぐるっと回れる家(仮称)」基本設計

横浜市都筑区の新築住宅計画「ぐるっと回れる家(仮称)」は
基本設計が進行中。
屋内外とも出来るだけ行き止まりなく、ゆとりと自由度を
生み出すよう、ぐるっと回れる空間の工夫が特徴です。

建て替え予定の、施主ご家族が住まう住宅のリビングに
施工担当の中山建設 中山さんとご一緒におじゃまし、
2回目の打合せ。
縮尺1/100のイメージモデルを作製し、空間全体の
方向性を整理・検討。打合せに持参しました。

建て替え場所の現地で打合せをしているので、
模型を手に持ち、方位を合わせ至近距離で眺めると、
自然光の入り方が、まさに実際の様子と同様となり、
とてもイメージがつかみ易い。
様々な角度や距離で見て頂き、主要な空間イメージが、
皆でかなり共有出来たように思います。

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◆窓から入る自然光がそのまま模型にリアルな明るさと陰影を
生み出します。施主ご主人が手持ちで実際の方角に合わせ、
模型の空間を、至近距離で体験中。

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◆図面と模型を見比べながら対話。施主ご夫妻の率直な感想を
お聞きすることが出来ました。

1/100イメージモデル
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◆建物と外構を別々で考えるのでなく、連続した空間として
常に切れ目なく考えて参ります。
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◆リビングと庭を繋ぐテラスは、屋内の延長として、庭の延長
として、心地良い中間的な空間となります。
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◆道路境界では、道行く人の視線を考慮し、開放性と
プライバシーを確保する木フェンスを構想。
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◆敷地のレベル差を把握し、スロープを設けるなど、将来の
バリアフリー動線と日常の利活用のバランスを計画します。
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◆2面が道路に面する南北に長い敷地です。現在の住まい方
の良い点は受け継ぎ、より快適なアプローチを提案します。
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◆北側の駐車スペース側は、キャンプ道具などの出し入れ等
アウトドアライフと住まいの関係を整え使いやすく考えます。
1階の壁を取っているのは、至近距離でみることで、居室
から庭を眺めるイメージを体験するためです。
~小さな模型ですが、実は、かなりリアルに体験出来ます。
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◆住まいの中心に階段を配置。上下階空間の繋がりを生むと
同時に、ぐるっと回れる空間性のかなめとなります。

照明アイディア打合せ

2016年03月21日

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新築住宅計画「中庭ガレージの家
照明アイディア打合せを行いました。
場所は有限会社STYLEです。

照明デザイナー久保隆文さんの声掛けで
関係者集合。
久保さんのアイディアスケッチと
お持ち頂いた、照明器具の実物サンプル
などを前に皆で意見交換しました。

本件は、構造と意匠と照明が
互いになくてはならない関係として
丁寧に調整しあい空間化すること
を重視した住まいとなります。
 

さて、(仮称)中庭ガレージの家は
基本設計がまとまり、明確に
中庭&ガレージを軸とした計画として
実施設計に入る段階となりました。

中庭ガレージの家
楽しみです!

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新築住宅「緑景の家」 イメージモデル。

2015年03月18日

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新築住宅「緑景の家」イメージモデル

緑豊かな環境を活かしたコンパクトな3世帯住宅です。
地上階中央が、玄関部分で世帯ごとに分かれ、2階では
建具で互いを仕切り、連続したり、距離をおいたり、
将来の変化に対応する、フレキシブルな住空間と
なります。

現在は基本設計中。
実施設計前の準備設計として、案の方向性が決まりつつ
あるなか、同時進行でイメージモデルも製作しています。
図面と行き来する検討はもちろん、施主や施工者との
打合せでは、立体的なイメージを共有することに、
とても役立っていると思っています。

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◆全ての居室から緑景が楽しめます。
地上の木デッキテラスは、施主自ら生み出す
セルフビルド。暮らしながら製作することを、今から
楽しみにされています。 

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◆子世帯の寝室はロフト付き。
コンパクトな住まいの収納問題を解消するだけでなく、
空間の広がりを生み、心地良さに繋がるよう工夫
しています。

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◆イメージモデルは、あくまで検討用の模型。
カッターやハサミが必須。
模型のかたちは、常に現在進行形です。
細かいことに捉われ過ぎず、最も重要なコンセプト
を整理します。開口部や屋根のプロポーション、
緑と建築の関係、凹凸や方角による陰影イメージなど、
手を動かしながら、意外な気付きもあります。

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」 基本設計。

2014年12月25日

 
リフォーム住宅「縁側サロンのある家」。

築34年(1980年竣工)木造2階建て一戸建て住宅の
リフォーム計画です。地域の子供たちや親しい方々の
来客が多いお住まい。玄関近くの一室を、屋内外が
連続する縁側のようなサロンとして、気軽に来客を
お迎えできるスペースに修繕。将来は車椅子介助なども
対応する主寝室になる計画です。新しい形のバリアフリー
提案となります。

住宅リフォーム基本設計とは?

◆背景
住まいの劣化、ご家族の独立による暮らし方の変化、
今後の暮らしにおけるバリヤフリー化など、
緊急性はないのだけれど、リフォームによって
安心で快適な住まいになったら嬉しい!
と誰もが考えるのですが、その一歩が中々
踏み出せないのが現状です。

◆そこで、
ざっくり、ご家族と共にリフォーム案を考え、図面化。
ざっくり、工事費や工事期間などを算出。
それが、「リフォーム基本設計」です。
実際に着手する前の検討材料となりますので、
お身内と相談したり、生活設計等のきっかけとして、
ご好評頂いております。
実例も、紹介出来ますので、気軽にご相談下さい。 
古川達也

◆縁側サロンのある家「基本設計」資料が概ね完成。
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◆工事費概算の算出のため、今回はSTYLE 田代さんと現地訪問。
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震災復興リフォーム住宅「地域に残す家」 が着工しました。

2014年11月3日

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◆地をはうようなデザイン「はやぶさ」で横浜から仙台へ向かう。

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◆乗車前清掃の表示。震災復興を願うメッセージと受け止め、
 やはり何かを感じました。「がんばるぞ!日本」
 

311東日本大震災により、半壊判定となった仙台市内の
お住まいを修繕し、耐震性・機能性・快適性を高め、
再びご家族が楽しく心地良く暮らすことの出来る住空間に
再生する計画が進行中です。

ご縁あって、古川都市建築計画では「基本設計」を担当。
経済性・合理性を超え、施主ご家族が望まれた町・住まいへの
愛着を共有したリフォーム計画を追求して参りました。

実施設計及び施工は、地元の株式会社気仙沼工務店様が担当。
基本設計の考えを軸としながら、多くの実績と技術力により、
地域密着のモデルケースとして、無事着工を迎えました。

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◆仙台の着工現場にて、左から古川と気仙沼工務店様の佐藤親子。
 お二人からは解体して分かったことや、歴史、伝統工法など、
 現場を一緒にまわりながら、沢山ご指導頂きました。
 (施主によるスナップ写真。ありがとうございました!)
 

施主ご家族のご要望により、古川都市建築計画では、
現場進行アドバイザーとして、要所で工事に立ち会う方法を採用。
バリアフリー性・意匠性・地域伝統の継承・補助金の活用など、
ひとつの住まいを超え、震災からの復興と、
広く地域の町づくり提案を視野に入れたプロジェクトと考えます。
施主・施工・設計など各関係者が様々な立場で意見を出し合い
バランスの取れた再生工事となるよう進んでいます。

既に、屋内の床・壁・天井の仕上げが丁寧に解体され、
足元強化として採用することになった、べた基礎工事の
配筋状況等を確認させて頂きました。~順調です。

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◆配筋や土台アンカーボルトなど基礎コンクリート打設前の確認。

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◆足りない部分を補い残せる部分は最大限活かす方針を追求します。