教室がすべて黒板の教室?!

2018年08月20日

ユニークな建物形状の、まつだい雪国農耕文化村センター
農舞台(設計:MVRDV)。ミュージアム機能をもつ
比較的小さな公共施設ですが、屋内外とも来訪者を刺激
する、様々な見所がありました。

例えば、河口龍夫さん「教室」という作品は、
屋内の一室がまるごと作品となった、体験型の作品。
なんと、教室すべてがチョークで描ける黒板塗装で仕上
げられた、まさに教室がすべて黒板の教室です。

来訪者が、自由にどこにでもチョークで描き込める空間。
チョークで何かを描いている子供たちや大人も、
それを生徒のように眺める人々も作品であるような佇まい。
教室であることは、子供でも分かると思うのですが、
明らかに教室とは違う振る舞いが生まれているようです。

実際にチョークを持ってみると、落書きとも何か違う
スイッチが入るような感覚を感じました。
リラックスした空間であるのに、微妙な緊張感もある。
不思議な高揚感と共に、何かを問いかけてくる空間。
たまたま訪れた施設でしたが、良い出会いでした。



手足を伸ばし地面から浮かぶ建築。手足がそのまま
切り込む通路となり、歪な屋内空間を生み出す構成です。
緑の部分が、河口龍夫さんの「教室」という作品。




周囲の自然を眺められる大きな開口部以外は、屋内全てが
黒板塗装された不思議な空間。

 

森のキッズテント

2017年07月8日

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いつもより少し遅めの朝。
いつもの公園周遊コースで朝ウォーキング中に目がとまる。

かわいい色、かわいいサイズの、おうち。
IKEAで購入できる、屋内用のキッズテント商品であることは、
すぐに分かりました。
しかし、あくまで屋内用なので、これが緑豊かな屋外に
ポンッと置かれる様子は、初めて目にする佇まい。

おそらくテントに荷物を置き、森林浴を楽しむ若いご夫妻。
寄りそい互いに子供をあやす風情。
森のキッズテント。。素敵です。

ところが、

公園をもうひと回り歩いてきて、気が付く。
な~んだ、撮影だったのか。
ロケハン(ロケーション・ハンティング)による
子供をモデルとした、写真撮影のようでした。

見慣れたモノやコトも、
場所を変え、状況を変えて置かれ、
かかわり方を変えると、まるで新しい空間を生み、
新しい物語がはじまるようで、面白いですね。

@根岸森林公園
 

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『根岸小学校 理科室』 竣工スナップ写真

2017年06月24日

 

『根岸小学校 理科室』

<概要>
横浜市建築局施設整備課による、横浜市立小学校校舎内の理科室計画です。低学年から高学年までの子供たちが、楽しく安全に学べる施設として設計。作業机、教壇、スライド型上下黒板、実験器具収納戸棚などの造作は、横浜市の詳細な標準仕様に学びながら、おかれた環境を活かした施設づくりが求められました。本件は特に子供たちの創造性や安全性など、校長先生の子供たちへの思いが投影できるよう、学校関係者、施設整備関係者との事前意見交換や合同調査を重視。あえて無駄なくスタンダードであること、必要な設備や空間を、建物構造や工事費用等の過剰な負担がない範囲で実現することを、丁寧に追求した施設です。

場所:神奈川県横浜市   
用途:市立小学校の理科室(学校教育施設)
構造:RC造2階建て
   1階部分の改修(2階は低学年普通教室)
敷地面積:7877㎡(2382坪)
居室面積:理科室96㎡(29坪)、理科準備室32㎡(9坪)
建築設計:横浜市建築局施設整備課
     ken-ken有限会社
     古川都市建築計画
設備設計:アーバンクルー
積算:オガコストプランニング
施工:株式会社大勝
写真:古川達也
 

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クスノキ(愛称:くす太郎)の大木があるグランドに面する、校舎の1階部分が理科室計画場所。裏側に車寄せスペースがないため、グランドや正門付近の一部を工事車両置場として計画。工事の進め方や搬入動線の共有化など、仮設計画案の作成も設計における重要課題でした。
 

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廊下との間を可動壁とした旧多目的室を、理科室にリノベーションする計画。環境負荷の軽減と合わせたコスト縮減など活用出来る設備や不要になるものを判断する合同調査の成果を、設計内容に細かく反映しています。既存の床下地がコンクリート直のため各種配管が不可能。給排水管ルートを確保出来る窓際に水場としてのシンクを並べています。各作業机の電源は、配線ダクトを用いた天井からのリーラーコンセントを採用。活用を通して子供たちの記憶に残る、理科室ならではの風情となりました。
 

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実験器具等をおく収納戸棚などの造作は、横浜市の指導に基づき、横浜市立小・中学校標準図の仕様に準拠した過不足ない計画としています。(ステンレス製シンクは、同チームで設計の「放課後キッズクラブ」で再利用
 

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内装仕上げ概要
床:仕上 耐薬品性長尺塩ビシート貼り厚2mm
  下地 コンクリート金ゴテ仕上げ既存のまま(一部補修)
壁:仕上 EP-G※塗替え
  下地 コンクリート打放し又は合板目透し貼り厚5.5mm
天井:仕上 有効石膏ボード厚9mm既存のまま(一部補修)
廊下間仕切:強化ガラス欄間厚4mm、スチール焼付塗装フレーム
収納戸棚:本体ポリエステル化粧合板、框戸ポリカーボネート板
     ガラス棚厚5mm、カウンター天板メラミン化粧板 他
※EP-G:つや有合成樹脂 エマルションペイント塗装

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スライド型上下黒板や教壇なども細かく設定された仕様。特に教壇は高さやエッジの安全処理など、積み上げられた仕様に準拠しており、決して適当で曖昧としないディテールである事が理解できます。
 

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廊下側との間仕切りは収納棚と出入口建具を配置。鋼製のフレームに合板を使ったシンプルな造作は、他教室との整合性や将来の用途変更を視野に入れた仕様です。横浜市の標準仕様を組み合わせ現地の状況に合わせた設計です。
 

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通気をコントロール出来る建具や屋内から出し入れできるショーケース仕様が特徴です。展示サイズや展示方法を変えられるよう自由度を確保した壁面。単に空間を仕切る壁であるだけでなく、子供たちの創造力や学ぶきっかけを生む、展示コーナーとして位置付けられています。

 

『根岸小学校 放課後キッズクラブ』 竣工スナップ写真

2017年06月24日

 

『根岸小学校 放課後キッズクラブ』

<概要>
横浜市こども青少年局と建築局施設整備課による、小学校校舎内の児童福祉施設(教育施設内の福祉施設)。平成31年度までに横浜市全ての小学校(341校)で開設を目指している「放課後キッズクラブ」事業です。放課後の遊び場であり生活の場であることをテーマとし、1年生から6年生までの子供たちが、楽しく安全に過ごせる施設として設計。横浜市の詳細な標準仕様に学びながら、学校ごとの個別事情や環境を活かした施設づくりが求められました。本件は既存の理科室からキッズクラブへのリノベーション。校長先生、キッズクラブ運営スタッフ、横浜市ご担当皆さまとの事前意見交換や合同調査を実施。地域で子供たちを見守り育てる視点、活用出来る建築や設備を余すことなく活かしつつ新しい機能を盛込む取組み。関係機関の枠を超え知恵を出し合い、公共空間を無駄なく有意義なかたちで実現する一つのモデルとして位置付けられるプロジェクトです。

場所:神奈川県横浜市   
用途:放課後キッズクラブ(児童福祉施設)
   理科室からキッズクラブ教室へ改修
構造:鉄骨造+RC造2階建て
   1階部分の改修(2階は体育館)
敷地面積:7877㎡(2382坪)
居室面積:126㎡(38坪)
建築設計:横浜市建築局施設整備課
     ken-ken有限会社
     古川都市建築計画
設備設計:アーバンクルー
積算:オガコストプランニング
施工:株式会社大勝
写真:古川達也
 

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内装仕上げ概要
床:仕上 発泡系下地シート厚3mmの上ビニル床シート貼り厚2.8mm
  下地 合板厚12mm乾式二重床システム既存のまま(一部補修)
壁:仕上 シナ合板の上EP-G※既存のまま(一部補修)
  下地 LGS厚65グラスウール敷込の上石膏ボード厚12.5+12.5mm
天井:仕上 有効石膏ボード厚9mm既存のまま(一部補修)
収納棚:本体棚板ともシナ合板面材・国産杉芯材厚25mmの上UC
※EP-G:つや有合成樹脂 エマルションペイント塗装
※UC:ウレタンクリア塗装
※床の置型カラー・マットは計画で想定し運営により配置

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既存理科室の実験器具洗い場や、旧型の授業用モニターなど不必要となる部分を撤去。新設のランドセル棚やクツ箱など
の収納棚は、過不足ないよう横浜市の指導に基づき、横浜市立小・中学校標準図の仕様に準拠し配置しています。
理科室は、同じ校舎内に移動新設
 

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理科実験道具などの教材収納棚を温存。授業で活用されたスライド式のホワイトボードは、子供たちの創作作品やイベントに合わせた飾り付けが出来る壁面として、そのまま再利用しています。居住性を高めるエアコンの設置は、将来の用途変更など柔軟に対応出来るよう、脱着し易い場所、建物構造に最も負担を掛けない場所など関係者による入念な調査の積み上げから決定しています。
 

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横浜市こども青少年局の要領標準に、手洗いシンク設置は無い。本件運営スタッフの希望から、手洗いシンクを設置。校内で不要となったシンクの再利用品を採用、運営上の合理的配置など、関係者間の柔軟な意見交換から実現しています。
 

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既存理科室の準備室を、事務スペースに改修。木製の間仕切りを温存しフル活用することで、視界を妨げず合理的な管理運営が出来る空間です。スタッフロッカー棚や書類棚など旧施設で使っていた備品をそのまま移設。コスト縮減や運営上の混乱がないメリットを活かしています。好例としてご評価頂き、他校で予定している施設整備の関係者による見学会が行われているとのこと。
 

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横浜市は「旧はまっ子ふれあいスクール」から「放課後キッズクラブ」への転換を順次進めています。以前との大きな違いは、子供たちの滞在可能時間延長で、食事提供が出来ること。標準的なミニキッチン設置が決められています。
 

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小学校敷地内、子供たちや迎えの親御さんの放課後アプローチ動線として外構を整備。放課後の学校開放にともなう夜間照明や防犯セキュリティ計画など、ハード面、運営面、様々な角度から協議を重ね、より良いかたちを実現しています。
 

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本施設は1階。2階体育館利用との動線、他施設との連携した活用を想定。長い目でみた自由度や融通性、多目的性が確保された施設となりました。

 

指定確認検査機関の完了検査 @心地よい風と緑のある家

2017年05月10日

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◆完了検査を終えた、出来たてホヤホヤ?の2階リビング。
オープンキッチン・スタディコーナー・ラワンベニヤ目透かし
張りの傾斜天井・ニッチ・ご家族が時間を掛けて選んだ照明
など、皆で生み出した工夫が、夕暮れ時に浮かび上がり感動!
 

指定確認検査機関の完了検査 @心地よい風と緑のある家

建物建設では、国の定めた建築基準法に基づく建築である
ことを審査し確認するための「確認申請書」を、自治体
又は民間の指定確認検査機関に提出。審査に合格した旨の
確認済証を受領することで、工事を着工させることが出来ます。
また、建物の完成では、確認申請で認められた建物が、
申請通り出来ているか、審査するための現地検査をともなう
「完了検査」の申請が日本では必須。合格し「検査済証」
を受領することで、全ての建物は竣工が迎えられます。

川崎市の新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」が工事の
終わりを迎え、指定確認検査機関の完了検査が行われました。
確認申請を提出したSBC(湘南建築センター横浜支店)に
必要書類を提出し完了検査を申請。現地検査が行われ、
大きな指摘なく無事合格、後日「検査済証」を受領しました。

完了検査の立会い日に合わせ施主・施工・設計の3者で集合。
住まい本体工事終了後に予定していた、玄関ポーチ・植栽
・駐車スペースなど、外構計画の調整打合せを行いました。

本体工事が終わっているので、空間の特徴や日々の使い勝手
等も、皆で想像し易くなっている状況です。
車で帰ってくる動線、新聞配達・来客等の視点、子供や
お年寄りの視点など、その場でスケッチしながら、皆で
意見やアイディアを出し合う打合せとなりました。
住まいご家族の気持ちや雰囲気がそのまま表れる
素敵な外構となりそうです。

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◆完了検査の様子。検査員が現地隅々を検査します。
 中山建設中山さんと古川で、検査に立ち合いました。

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◆皆のアイディアを取り入れ、古川がその場でスケッチ。
 スケッチと現地を見比べつつ方針を決めることが出来ました。

 
 

楽しい屋上「ペントハウス」

2017年03月22日

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楽しい屋上「ペントハウス

家や建築物の屋上に設けた小さな床面積の建築部分を
「ペントハウス」といいます。
一般的には、ビルの屋上にでるための、
階段やエレベーター、屋上に突き出た換気設備、
給水タンク置場などの塔屋を意味します。
屋上といえば、高い空、日射し、開放感とともに
デパート屋上の公園や、遊具を配したミニ遊園地など
子供のころに感じた、懐かしいワクワク感もあります。

川崎駅に近接する10階建てビルの屋上。
縁あってたまたま訪れた屋上のペントハウスは、
高さ5m程度の鉄骨フレームとネットによる構造物
で囲まれた、フットサルコートでした。

外部への騒音を気にすることなくボールを扱い、
大きな掛け声や笛の音など、全力で発散出来る環境。
天気の良い昼間は、丘の上にいるように、太陽の光も
雨風も、よりダイレクトに感じることでしょう。

そして何より、夕暮れ時にライトで照らされる
ペントハウスのスポーツ空間は、とても華やかでした。
プレーヤーがスター?に見える劇的空間。
競技場というより、まるで劇場空間のようです。

屋上は、都心部の利便性と限られた土地を有効活用する
場所。その利活用を促し支援するペントハウスの在り方
は、まだまだ無限大の可能性があるように思います。

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実施設計中の打合せ@施主ご自宅

2017年02月25日

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実施設計中の打合せ@施主ご自宅

実施設計の途中、屋内外における主要な仕様の方向性や
ともなう工事費について、関係者皆で情報共有したり、
代案を検討したりする打合せは、とても大事です。
また、ご自宅にお伺いして打合せを行うことも
よくあります。
今ある家具・家電などの様子やライフスタイルを皆で
確認出来るので安心、何よりお子様の様子も暮らしぶり
のまま感じることができ気付きも多いです。

新築住宅計画「ぐるっと回れる家」は実施設計の
中盤。模型と図面をみながらの意見交換は、
真剣かつ緊張感がともないます。一方、たまたま
子供たちのリクエストがあり、私が紙とハサミを使い
模型に合う人間とワンちゃんを、その場で作ることに
なりました。すると、なぜか負けじと子供たちの創造が
始まることに。。なかなかの腕前です。
あらためて確信しました。
新居は、子供たちの創造をとめない自由な空間にしたい。

最後は庭で恐竜を飼うイメージへ到達。
木の葉が恐竜に食べられている様子に脱帽
&笑わせてもらいました^^
子供の想像力は無限大、そして子供たちは
打合せの緊張を和らげる、大事なムードメーカーでした。
3人の子供たちに感謝。ありがとう!

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◆なんと、庭で恐竜を飼っているイメージ!
 木の葉が恐竜に食べられている!!!笑

 

『家具・小物を表現した模型』実施設計へ

2016年10月30日

 

『家具・小物を表現した模型』実施設計へ

設計時に製作しているイメージ模型。
私の場合イメージ模型は、設計の比較的早い段階で、
手を動かしながら、目指すイメージを模索するための
表現手段。プロジェクトの性格に合わせ、部分や全体など
様々な大きさで製作しています。

川崎市の新築住宅計画『心地よい風と緑のある家』では、
具体的な家具・小物等を表現した模型を製作しました。
実は、設計を始める前から、施主ご夫妻の具体的な居場所
イメージが比較的明確でした。玄関土間と繋がる子供たち
の空間は置き家具や建具等で、融通のきく多目的空間と
したい。居間は座ってくつろぐ時に感じる高い天井、
バルコニーを介して緑景が常に見渡せる。バルコニーには
椅子テーブルを置いて目前の緑を楽しみながら
気軽に食事をしたい。キッチン近くには子供が勉強したり
家事や書きものが出来るコーナーが欲しい、等々。

つまりご家族にとって、建物の色・形よりも、暮らしの
中でやってみたい諸活動が、ちゃんと出来る空間であるか
が最重要課題でした。従って、この住まいの模型では、
家具・小物や植栽などを入れることで、具体的所作や
活動が、鮮明にイメージ出来るよう工夫しています。
本件は、この模型の確認をもって基本設計から
実施設計へ以降。設備や構造検討などの連携・打合せにも
分かり易いこの模型が大活躍です。関係の皆さまに
空間の具体的利活用を知って頂き、各々必要な調整を
ご提案頂ける効果も感じています。

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◆製作途中(下)の状況と比較。家具等を入れた模型
(上)では各所で出来る所作が、より想像出来ます。

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◆道路側住まいの正面。日々の行来で目にする家庭菜園
 が楽しい。

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◆実際には体験出来ない上空からの視点。施主ご家族と
 共に緑地と向き合うバルコニーを、強く意識しました。

 

『心地よい風と緑のある家』概要

豊かな緑地帯に面した静かな住環境です。1階は広い
土間と繋がる多目的なスペース。客室や寝室として活用
します。2階は屋根形状を活かした伸びやかな居間。
どこにいても風がぬけ、緑が楽しめる住まいです。

建物用途:住宅
構造規模:木造2階建て
敷地面積:149㎡(45坪)
建築面積:62㎡(19坪)
延床面積:104㎡(31坪)
所在地:川崎市

設計:古川都市建築計画一級建築士事務所 古川達也