『長い土間で迎える家』が竣工しました。

2023年04月6日

 

『 長い土間で迎える家 』
 

<建築概要>
家族や来客を迎えやすい間取りや空間を目指した住まいです。屋内は奥へ続く長い玄関土間が特徴。気分や状況で、手前でも奥でも大人数でも楽に靴を脱ぎくつろげます。廊下のスタディコーナー、階段のベンチ、畳室の小上がり、公園が借景のテラスなど、様々な居場所が吹き抜けで繋がる住空間です。屋外では急な来客などにも対応する3台分の駐車スペースを確保。深い庇の玄関前は雨天でも傘などを扱いやすく行き来できます。

場所:神奈川県大和市
用途:個人住宅(夫婦+子供2人)
構造:木造2階建て
敷地面積:216.02㎡(65.34坪)
建築面積: 62.75㎡(18.98坪)
延床面積:111.79㎡(33.81坪)
長期優良住宅
断熱性能:UA値0.46 等級6
気密性能:C値0.2(気密試験を実施)
耐震性能:許容応力度計算 等級3

設計施工:中山建設
設計協力:古川都市建築計画 古川達也
構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
植栽設計施工:草のよしだや
写真撮影:塚本浩史
 


公園の緑が借景の広いテラスが印象的。施主ご夫妻が様々な実例から好みで決めたオフホワイト色の外壁が素敵です。程よい高さのウッドフェンスでプライバシーを確保しています。
 


車で来られる来客も迎えやすいよう3台分の駐車スペースを確保。最大90センチ高低差のある敷地。大きな庇下に玄関近くで自転車が置けるようスロープを設置しています。
 


深い庇の玄関ポーチ。玄関先は家族で日々見守れる家庭菜園。立ち話ならぬ座り話のできる屋外ベンチや、季節感のある植栽(設計施工:草のよしだや)が嬉しい。
 


奥行きある長い玄関土間が、家族や来客を迎えます。食材を最も最短で運べる位置に、キッチンが配置されています。
 


キャンプやスポーツなど、外使いの道具を直ぐに出し入れできる土間収納を玄関横に配置。コート掛けも便利です。
 


住まいの奥まで続く、墨入りモルタル土間の玄関。直ぐに2階へ行きたい時は奥で靴を脱ぎ、ごろ寝したい時は畳小上がりで靴を脱ぐなど、気分や状況で多様な行き来が楽しい。
 


長い玄関土間。大人数の来客を互いに気兼ねなく迎えられます。狭い玄関で他人の靴を踏んでしまうようなこともありません。笑
 


長い玄関土間から立体的に広がるリビングの吹抜け空間。公園の緑を借景とするテラスへ繋がり開放的です。ウッドフェンスによって道行く人の視線が気にならずくつろげます。
 


19畳のリビングダイニングは、テラスや畳室と繋がりさらに広がりを感じます。ダイニングテーブルは、施主ご夫妻が以前からもっていた2.5mの無垢ウォールナット天板。
 


小上がり下は引き出し収納で便利。座布団マットやブランケットなど、たっぷり収納可能。急な来客でも皆で直ぐに出し入れしリラックスできます。
 


オープンスタイルのキッチンは、背面収納含む全てオリジナル造作。天板はステンレス、面材はシナ合板ですっきりシンプル。シンク下はオープンでゴミ箱が納まり機能的です。玄関土間に直結。奥は土間収納でキッチンパントリーも兼ねます。
 


玄関土間に面するトイレ前の手洗い。来客も使う場所として、おもてなしの気持ちが表現されたご夫妻選定の照明器具がカワイイ。カウンター下はお掃除ロボットの基地になっています。
 


玄関土間によって離れのような佇まいとした畳室。2方向から出入り可能で楽しめます。リビングとの間を引込戸で仕切ることで客室になります。
 


リビングと繋がりながら間合いのとれる場所として、階段下は子供の遊び場。2階の廊下は家族共有のスタディコーナー。家族の気配を感じながら、様々な居場所で過ごせる工夫です。
 


2階廊下のスタディコーナーは2.7mの広々カウンター。吹抜けを介してリビングダイニングと繋がるため孤立せず安心。手触りと開放感を優先した木製手摺。子供たちが小さい間は転落防止ネットを取付け予定。
 


将来家具や建具などで緩やかに分けても使える子供室。当面ファミリールーム的活用のセカンドリビングになります。来客を招く1階のリビングが片付きやすくなる狙いもあり。奥は主寝室ですが子供たちが小さいため、しばらくは家族4人仲よく一緒に就寝。
 


2階のプライベート空間。ご家族で選んだシンプルなユニットバス、ガス乾燥機とたっぷり収納のある洗面脱衣室、トイレが一直線ひと繋がりで快適です。
 


来客も使う1階トイレ。施主ご夫妻支給の照明器具は機能性だけでない魅力で、さりげない演出。来客へのユーモアと心配りを感じる、ご夫妻らしい空間になりました。
 


リビングの一部でもある階段は、下部2段が広くベンチ状になっています。リビングで過ごす人と心地良い距離感で対話出来る場所でもあります。
 


玄関土間に面する畳室の小上がり。出掛ける前の対話、帰宅後の高揚感で対話、様々なドラマが生まれる場所になりそうで楽しみです♪
 


畳室外側は隣家が接近しているため、地窓で自然の採光と通風を確保。隣地境界との間でメンテナンスしやすい鉢植え植栽を置くことで安らぎます。収納戸棚を浮かせゆとりを生み出しつつ、床下エアコンのメンテナンス空間と来客の荷物置場を兼ねています。
 


2階は吹抜け周りをぐるっと回れて快適。吹抜けを介した立体的な広がりと、家族の気配を感じることができます。
 


大きな掃き出しサッシでリビングと繋がるテラス。施主ご主人自ら楽しみながらウッドデッキを作る予定。DIYしやすいよう本工事でコンクリート土間を打設してあります。「バーベキューしやすいしコンクリートのままでもイイかも?!」意外にみな共感してます。笑
 


隣家の庭木が借景となる玄関ポーチ。公園の緑が借景となるテラス。周辺環境を活かした住まいが実現しました。春は満開の桜が来訪者を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 


テラスのウッドフェンスと同じ、優しい表情の杉板材をデザインの一部に用いた門柱。夕暮れ時、落ち着いた明かりがともり家族や来客を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 

 

基本設計打合せ。@横浜市戸塚区の新築住宅計画

2019年09月28日


住まい正面、玄関ポーチのバリエーションを模型で確認中。

 

基本設計打合せ

施主ご自宅に伺い、住まいの方向性を一つ一つ決めていく2回目の打合せ。間取りでは、リビングダイニングのソファー位置とダイニング位置を入れ替えた場合の印象、トイレの手洗いをトイレ外にゆったり配置した場合の効果など、目指すところを確認出来ました。

一方、住まい外側では前回打合せで、電動自転車含むご家族皆の自転車置場が課題となっていました。住まいとは別にサイクルポートを設けるスペースが取りにくいため、住まい本体から屋根や庇を伸ばし自転車が濡れない場所を設ける案のバリエーションを検討。図面だけでは雰囲気が分かりづらいので、簡単な模型で立体的に佇まいが分かるよう打合せに持参しました。

最終的には、自転車置場を兼ね玄関ポーチの庇をゆったり大きくする案に決定。雨天時の往来を快適にしたり、玄関先の立ち話しや荷物準備など、楽しく利活用出来るポーチとなり、住まいの顔となりそうです。

 


手にとって、様々な角度を至近距離で確認出来る1/100模型が活躍。

 

「むかえる家」 内装工事と玄関まわり。

2014年06月25日

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新築住宅「むかえる家」。
内装工事が進行中。各部の状況等を確認しました。

2階の床仕上げ、ブナフローリング厚さ12mm。
スタイル雄二くんが施工中です。
声を掛けると、手を動かしながら、貼る方向や
素材の表情に関する考えを、話してくれました。

大工さんの生の声を聞くことが、楽しいし、
常に勉強になります。

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床・壁・天井の下地断熱材の中で、
ひときわ目立つ黄色は、吸音材。
トイレと居室の間に施工され、トイレの音を
軽減する効果を期待してます。

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家の顔となります、荒々しい素材感の玄関扉
を施工中でした。
共同設計+施工:スタイル田代氏による
オリジナル製作です。

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自然光を導く、固定のガラス開口部もあるため
木枠の下端に、スチールの固定フレームを設置。
コンクリート土間躯体に、ガッチリ溶接で
止め付ける作業中でした。

玄関扉と合わせ、外側ホワイト色のアルミ製庇も
田代氏オリジナル。無事現場に搬入されました。
とにかく軽い!!
建築全体のテーマと密にリンクしながら、
各部丁寧なおさまりに、挑戦して頂いてます。

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「つなぐ庭の家」 窓まわりなど確認打合せ。

2014年06月1日

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新築住宅「つなぐ庭の家」。
窓まわりを中心に、外壁詳細の調整打合せ。
現場には調度良いタイミングで
窓上部に取り付ける小庇が届きました。
中山建設 中山さんが、出来ばえをチェック。
白楽の長い家」や「もう一つある家
でも採用したつくりです。
アルミ3mm無垢板を曲げ加工したオリジナル。
中山氏と古川で、独自に少しずつ改良を重ね
今にいたりますが、まだまだ進化出来ます。
耐候性があり思いのほか経済的、しかも軽い。
溶接や複雑な加工などない場合はオススメの
手法と考えています。

2階の広いバルコニーで行き来する開口部では、
窓下端で、基準の4寸(約120mm)以上
立ち上りを確保。防水対策も万全です。
しっかり施工して頂きました。

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