工事中盤、建具・厨房機器・左官仕上の打合せ@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年10月3日


左から左官工事担当の嶺村建材工業 佐藤さん、
カネキ屋工務店 現場監督小林さん、施主奥さま。
小林さん舵取りで打合せが進行。出来る工夫やメリット
・デメリットなど、とても自由に意見交換できる場を
設けて頂きました。
屋内外で予定している、左官工事仕上材の素材や色等の
方針を、一つ一つ確認・検討する機会となりました。

 

工事中盤、建具・厨房機器・左官仕上の打合せ
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

施主・施工・設計三者定例(月一回)で現地へ伺いました。
現場は柱・梁が組み上がり屋根が完成、外壁の窓サッシが
取り付けられ、屋内側工事も着手できる段階。
ちょうど建築本体工事の中盤と言えます。

この段階で重要なことは、屋内外とも具体的な建物の仕上
げ材や造作を予定した上で、間違いのない下地工事を行う
ことです。つまり目に見えるものに対し、完成後見えなく
なったり、手を入れられなくなったりする下地の部分を、
しっかり作っていくことが重要になります。

逆に言いますと、色や素材など仕上げ材が決まらず、
曖昧だったり保留にしたり、唐突に変えたりすると、
順良く下地工事が進まず、現場の遅れや間違い、修正工事
による無駄が、現場に悪影響を及ぼす原因にもなります。
つまり、工事中盤は、特に現場監督さんの舵取りが
非常に大事な時期と言えるのです。

現場では、建具工事 土肥木工所 土肥さん(なんと施主
奥さまの同級生!心強いです。)と意見交換。
建具本体を理想的なかたちで据えられるよう、建具周りの
調整やご提案を持参され、とても助かりました。

工務店オフィス内では、厨房機器 マルゼン長岡営業所
田中さんと調整。天ぷらやフライなどをあげるフライヤー
を設計時のガス式から電気式に変更する場合の準備を
共有する意見交換。配線や電気容量なども変わるので
電気工事 荻井さんも同席、調整頂きました。

この日最後は、左官工事・金属工事全般ご担当の
嶺村建材工業 佐藤さんと意見交換。
屋内外の壁で予定している左官仕上げや、ポーチ床で予定
している洗い出し仕上げ(豆砂利洗い出しなど)等の
サンプルを持参され、方向性を決めることが出来ました。
より良いおさめ方など、多くのアドバイスも頂き、
仕上がりが楽しみになりました。

いずれも全てが下地工事にかかわる内容。
関係者相互に内容理解を深め、現場に活かせる
打合せが出来たと思いました。ありがとうございました。

 



建具工事打合せ。



厨房機器打合せ。



左官工事打合せ。

 

※合わせてご覧下さい。

◆上越市の店舗併用住宅計画「和定食屋さんの家」進捗。
地鎮祭と工事契約
施主・設計と各工事担当者の初打合せ
家具・建具や人を入れたイメージ模型
融雪を考慮した外構計画の現場打合せ
上棟式「お餅まき」のご案内が新聞掲載されました。
上棟式「お餅まき」の様子

 

屋内外仕上材の実物サンプル検討 @あざみ町内会館新築工事

2018年09月27日

 

屋内外仕上材のカタログや実物のカットサンプル持参で、
辻本工務店の辻本さんが来所され、古川都市建築計画で
打合せをしました。

屋外は、屋根・外壁・窓サッシ・床タイル。
屋内は、床・壁・天井・階段踏み板など。
着工した横浜市港南区の自治会館「あざみ町内会館」
について、各仕上げ材の色あいや素材感など、
住民代表の建設委員の皆様にプレゼンテーションする
準備です。

例えば、同じ仕様でも、色が違うと全く違う印象になる
こともあります。
オススメの色合いと考え取り寄せたサンプルでも、
参考に取り寄せた別の色の方が、より良いと感じるもの
もありました。
微妙に違う色合いで選択に迷う場合でも、関係者皆で
丁寧に選定することで、より地域で愛される施設づくり
を目指したいと考えています。

 


外壁仕上げサンプルは、屋内でなく、屋外の自然光で
並べてみることで、住民の皆さまに自信をもってオススメ
出来る色合いをチェックしました。

 

家具・建具や人を入れたイメージ模型 @店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年08月1日


縮尺1/50イメージ模型。来訪者にとって正面となる北東側
外観です。雪国である新潟県上越市の地域性として、
商店が並ぶ街並みでみられる雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」
をモチーフとした構成です。

 

家具・建具や人を入れたイメージ模型
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

古川都市建築計画では設計時、図面と同時進行で模型を
作ります。プロジェクトの性格に合わせて、大きさや
表現密度なども変えつつ製作。形態や空間の特徴など
関係者皆で共有することが、模型の主な利活用です。

従って、屋根・壁などの主要な骨格だけを早めに作って
おき打合せで活用。計画の進行に合わせ、仕上げや
ディテールを後から足し引きします。
実は、工事が着工してからも打合せの深度に合わせ、
その都度模型に手を加えることも、非常に多いです。

つまり、設計が全て終わり、確認のために実施設計の
成果品として模型をつくるのではなく、むしろ案が
定まっていない状況下で、各部の方針を一つ一つ決めて
いく、検討用の道具として模型を位置付けています。

本件縮尺1/50イメージ模型も、関わる方々のアイディア
やアドバイス等に合わせ、風合いや素材感、家具や建具、
佇む人の風情なども、着工後に手を加えています。
建物が竣工するまで、少しずつ進化する模型として、
プロジェクトの進行に役立てています。
 

※合わせてご覧下さい。
着工後、工事関係者と模型を使った意見交換の様子
地鎮祭と工事契約の様子
 


北側外観。1Fは店舗で2Fが住宅です。雪国である新潟県
上越市の街並みでみられる雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」
が店舗の入り口となり、待合いとしてベンチも配置。
雁木は、雪かきを軽減する快適なバリアフリー動線として、
車椅子にも対応するスロープを備えています。


北西側外観。西側1Fの庇下に、住居出入り口と店舗厨房
の勝手口を配置しています。


雁木の店舗入り口から入ると正面に薪ストーブが見えます。


オープンスタイルの厨房。客室は20席で、施主ご夫妻が
全体を丁寧にケアできるワンルーム。
手前のリラックスしたスペースと、奥の落ち着いたスペース
が緩やかに繋がる構成です。


開口部に、あえて格子を設けることで、落ち着いた雰囲気
のスペースを生み出します。


客室全体の構成。客席は椅子テーブルの移動で、様々な
人数構成に対応。レジの上は神棚を設置。


厨房からみた客室。お客様の出入りを把握出来るよう、
店舗出入り口が見通せる工夫をしています。


客室と厨房の境は、食の提供や飾り棚など、和定食屋さん
としての利活用や風情など模索中。まだまだ進化の予定。



2F店主ご夫妻の住居、リビングダイニングと畳室。
掘りコタツのある畳室は、リビングと建具で仕切ること
が可能。公私で活用するフレキシブルスペースとして
位置付けています。

 

模型に屋内家具・建具や人を入れる検討

本件は工事が着工してから、具体的な仕上げや造作などが
決まってきていることもあり、施工担当者の皆さまとの
打合せ日程に合わせて、皆で確認したい造作家具などを
付け足しています。
やはり、家具・建具や人などを入れると、各部のスケール
感や空間の目差すところが、とても分かり易くなります。




1F和定食屋さんに、造作家具等を入れる前と後の状況。




2Fリビングダイニングと畳室に、造作家具等を入れる
前と後の状況。



リビングと畳室の関係も、家具・建具・人などを入れる
ことで、風情や課題が関係者間で共有し易くなります。

 

<「和定食屋さんの家」概要>

和定食のお店を独立開業するご夫妻の住まいです。1階が店舗スペース、2階がご夫妻の住まう居住スペース。来客が多いライフスタイルから、店舗だけでなく住空間においても、来客を楽しくお迎え出来るよう工夫しています。外観は雪国である上越市の地域性として、商店が並ぶ街並みでみられる、雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」をモチーフとした構成が特徴です。

場所:新潟県上越市
用途:店舗併用住宅(1F店舗、2F住宅)
構造:木造2階建て(ロフト有り)
敷地面積:381㎡(115坪)
建築面積: 96㎡(29坪)
延床面積:157㎡(48坪)

思い出ありがとう!そして家づくりスタート。

2017年05月15日

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住まいの建て替えが着工。家づくりがスタートです。
住み続けてきた家の解体を目前にひかえたこの日、
お引越し作業でお忙しいご家族と共に、新しい家づくりに
向けた打合せをしました。

施主ご家族、施工の中山建設中山さん、設計の古川
3者で旧住まいのテラスに集合。
設計内容の最終確認、工事スケジュール確認、既存の住まい
で解体せず残し、新居で再び活用する家具や照明器具等
設備機器の確認など、
お天気も良く、皆でなごやかにお話しできました。

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◆大工さんの手により廃棄せず新居で使うものに
 印をつけたり養生したり、丁寧な作業が続くなか
 テラスで打合せ。撮影:中山建設中山さん

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打合せが終わり、屋内2階の状況をみに行こうとしたところ
階段の壁いっぱいに描かれた絵やメッセージに驚く。
解体する家だからこそ出来る落書きなので
子供たちの自由な絵やメッセージは、微笑ましいものでした。

おそらくはじめは油断して?眺めていたのですが、しだいに
一つ一つが、解体する家に対する子供たちの思いとして
目に飛び込みはじめ、大きく書かれた「ありがとう」、
そして小さく書かれた「思い出ありがとう」のメッセージ
をみて、涙が出てきました。。
思い出をきざんだ、消えゆく住まいへのご家族の思いをのせ、
新しい家づくりがスタートすることを、
あらためて強く、強く、感じたのだと思います。

横でみていた施主奥さまから「是非何か書いて下さい!」と。

「新しい おもいでをつくるぞ!」 古川

「いい家を 作ります!」 中山さん

「共に」 施主ご主人が、書き加えて下さいました。

指定確認検査機関の確認申請も無事おりた
新築住宅計画『ぐるっと回れる家』。
皆の思いを乗せて、いよいよ工事スタートです。

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