父の生まれ故郷である、新潟県上越市の港町「直江津」。
機会あって両親と久々に訪れました。
琵琶湖から金沢を経由して新潟にいたる、
長い北陸街道の要所。
江戸時代は高田城下の外港として栄えたことから、
古くより商業の町として賑わったことが想像できます。
さて、街並み最大の特徴は、
積雪期に雪かきをせず歩ける「雁木造(がんぎづくり)」
商店街として暮らしの利便から造られたようで、
店先の軒を延長し、通りに沿って全体あるいは断続的に
設けられています。
◆歩道を覆う雁木の風情
子供のころ、夏の海水浴やお墓参りなどで、
父の実家へ遊びに来た際、いつもこの商店街の濃い影を
感じていたことをはっきり覚えています。
特に、雁木造が車道の両側にある場合、
より強調される「独特の暗さ」。ある程度人の往来が
あっても、この暗さが忘れがたい印象を残します。
寂れた印象でネガティブにとらえることもあるようですが、
個人的には、子供のころから変わらぬ印象の空間。
自身の身勝手な思いかもしれませんが、
かけがえのない「街の個性」と考え、今後も
上手く活かした街づくりが出来たなら、嬉しいことです。
◆雁木が道の両側にある風情