『長い土間で迎える家』が竣工しました。

2023年04月6日

 

『 長い土間で迎える家 』
 

<建築概要>
家族や来客を迎えやすい間取りや空間を目指した住まいです。屋内は奥へ続く長い玄関土間が特徴。気分や状況で、手前でも奥でも大人数でも楽に靴を脱ぎくつろげます。廊下のスタディコーナー、階段のベンチ、畳室の小上がり、公園が借景のテラスなど、様々な居場所が吹き抜けで繋がる住空間です。屋外では急な来客などにも対応する3台分の駐車スペースを確保。深い庇の玄関前は雨天でも傘などを扱いやすく行き来できます。

場所:神奈川県大和市
用途:個人住宅(夫婦+子供2人)
構造:木造2階建て
敷地面積:216.02㎡(65.34坪)
建築面積: 62.75㎡(18.98坪)
延床面積:111.79㎡(33.81坪)
長期優良住宅
断熱性能:UA値0.46 等級6
気密性能:C値0.2(気密試験を実施)
耐震性能:許容応力度計算 等級3

設計施工:中山建設
設計協力:古川都市建築計画 古川達也
構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
植栽設計施工:草のよしだや
写真撮影:塚本浩史
 


公園の緑が借景の広いテラスが印象的。施主ご夫妻が様々な実例から好みで決めたオフホワイト色の外壁が素敵です。程よい高さのウッドフェンスでプライバシーを確保しています。
 


車で来られる来客も迎えやすいよう3台分の駐車スペースを確保。最大90センチ高低差のある敷地。大きな庇下に玄関近くで自転車が置けるようスロープを設置しています。
 


深い庇の玄関ポーチ。玄関先は家族で日々見守れる家庭菜園。立ち話ならぬ座り話のできる屋外ベンチや、季節感のある植栽(設計施工:草のよしだや)が嬉しい。
 


奥行きある長い玄関土間が、家族や来客を迎えます。食材を最も最短で運べる位置に、キッチンが配置されています。
 


キャンプやスポーツなど、外使いの道具を直ぐに出し入れできる土間収納を玄関横に配置。コート掛けも便利です。
 


住まいの奥まで続く、墨入りモルタル土間の玄関。直ぐに2階へ行きたい時は奥で靴を脱ぎ、ごろ寝したい時は畳小上がりで靴を脱ぐなど、気分や状況で多様な行き来が楽しい。
 


長い玄関土間。大人数の来客を互いに気兼ねなく迎えられます。狭い玄関で他人の靴を踏んでしまうようなこともありません。笑
 


長い玄関土間から立体的に広がるリビングの吹抜け空間。公園の緑を借景とするテラスへ繋がり開放的です。ウッドフェンスによって道行く人の視線が気にならずくつろげます。
 


19畳のリビングダイニングは、テラスや畳室と繋がりさらに広がりを感じます。ダイニングテーブルは、施主ご夫妻が以前からもっていた2.5mの無垢ウォールナット天板。
 


小上がり下は引き出し収納で便利。座布団マットやブランケットなど、たっぷり収納可能。急な来客でも皆で直ぐに出し入れしリラックスできます。
 


オープンスタイルのキッチンは、背面収納含む全てオリジナル造作。天板はステンレス、面材はシナ合板ですっきりシンプル。シンク下はオープンでゴミ箱が納まり機能的です。玄関土間に直結。奥は土間収納でキッチンパントリーも兼ねます。
 


玄関土間に面するトイレ前の手洗い。来客も使う場所として、おもてなしの気持ちが表現されたご夫妻選定の照明器具がカワイイ。カウンター下はお掃除ロボットの基地になっています。
 


玄関土間によって離れのような佇まいとした畳室。2方向から出入り可能で楽しめます。リビングとの間を引込戸で仕切ることで客室になります。
 


リビングと繋がりながら間合いのとれる場所として、階段下は子供の遊び場。2階の廊下は家族共有のスタディコーナー。家族の気配を感じながら、様々な居場所で過ごせる工夫です。
 


2階廊下のスタディコーナーは2.7mの広々カウンター。吹抜けを介してリビングダイニングと繋がるため孤立せず安心。手触りと開放感を優先した木製手摺。子供たちが小さい間は転落防止ネットを取付け予定。
 


将来家具や建具などで緩やかに分けても使える子供室。当面ファミリールーム的活用のセカンドリビングになります。来客を招く1階のリビングが片付きやすくなる狙いもあり。奥は主寝室ですが子供たちが小さいため、しばらくは家族4人仲よく一緒に就寝。
 


2階のプライベート空間。ご家族で選んだシンプルなユニットバス、ガス乾燥機とたっぷり収納のある洗面脱衣室、トイレが一直線ひと繋がりで快適です。
 


来客も使う1階トイレ。施主ご夫妻支給の照明器具は機能性だけでない魅力で、さりげない演出。来客へのユーモアと心配りを感じる、ご夫妻らしい空間になりました。
 


リビングの一部でもある階段は、下部2段が広くベンチ状になっています。リビングで過ごす人と心地良い距離感で対話出来る場所でもあります。
 


玄関土間に面する畳室の小上がり。出掛ける前の対話、帰宅後の高揚感で対話、様々なドラマが生まれる場所になりそうで楽しみです♪
 


畳室外側は隣家が接近しているため、地窓で自然の採光と通風を確保。隣地境界との間でメンテナンスしやすい鉢植え植栽を置くことで安らぎます。収納戸棚を浮かせゆとりを生み出しつつ、床下エアコンのメンテナンス空間と来客の荷物置場を兼ねています。
 


2階は吹抜け周りをぐるっと回れて快適。吹抜けを介した立体的な広がりと、家族の気配を感じることができます。
 


大きな掃き出しサッシでリビングと繋がるテラス。施主ご主人自ら楽しみながらウッドデッキを作る予定。DIYしやすいよう本工事でコンクリート土間を打設してあります。「バーベキューしやすいしコンクリートのままでもイイかも?!」意外にみな共感してます。笑
 


隣家の庭木が借景となる玄関ポーチ。公園の緑が借景となるテラス。周辺環境を活かした住まいが実現しました。春は満開の桜が来訪者を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 


テラスのウッドフェンスと同じ、優しい表情の杉板材をデザインの一部に用いた門柱。夕暮れ時、落ち着いた明かりがともり家族や来客を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 

 

『屋外と屋内とその間がある平屋』が竣工しました。

2023年03月19日

 

『 屋外と屋内とその間がある平屋 』
 

<建築概要>
農作業を日常とするご家族の住まう家。休憩や農作物の一時置き、道具のメンテナンスや車両の横付け、来客の立ち寄り空間として、屋外と屋内の間を広く確保しています。縁側や土間空間、深い軒下空間など、住まい屋内と屋外の中間的空間を重視し、利便性と快適性を目指した住まいです。

場所:神奈川県相模原市緑区   
用途:一戸建て住宅
構造:木造平屋建て
敷地面積:319.92㎡(96.78坪)
建築面積:123.15㎡(37.25坪)
延床面積:121.31㎡(36.70坪)

建築設計:古川都市建築計画
構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
施工:(有)山崎建設設計事務所、棟梁:佐藤明
敷地測量:株式会社ランデックス
地盤調査・地盤補強計画:HGサービス株式会社
埋蔵文化財調査:相模原市文化財保護課
土工事・基礎外構工事:(株)鳶山口工業
屋根板金工事:株式会社高木
断熱工事:株式会社キムラ
左官工事:佐藤達左官
塗装工事:有限会社山口塗装
内装工事:内田工芸
電気設備工事:松石電気
給排水設備工事:日湘工業株式会社
浸透系コンクリート工事:PUMPMAN株式会社
合併浄化槽工事:相模原市

 


山並みと呼応するシンプルな切妻屋根の平屋。玄関の目隠しや風除け機能を担う木板壁が、住まいの顔になっています。
 


農作業のトラックにも充分に耐荷重対応、無数の穴が開いた外構コンクリート床「Dotcon (PUMPMAN株式会社)」が実現。敷地内で雨水を自然浸透させ、土地の呼吸を止めない画期的な特許技術です。神奈川県初採用とのこと。
 


もとは敷地全体が田畑で前面道路より低い。道路との境は程よい植栽を予定しています。今後施主ご家族が楽しみながら植えていきます。
 


車両も横付けしやすい深い庇のポーチ。木板壁の両側から玄関引戸へアプローチ可能。
 


農作業の休憩ができる玄関土間。スロップシンクで直ぐに手も洗えて便利です。引戸を開けると、居間のキッチンにも縁側にも、直接最短で行ける間取り構成。風が気持ちいい季節は、玄関引戸を開けたまま過ごす想定です。
 


玄関土間にある、もう一つの出入口としての勝手口(引戸)。農作業中の主動線で、作業中でも下足のまま使用出来るトイレと縁側に直結しています。
 


泥汚れなどジャブジャブ洗えるスロップシンクや、下足で使えるトイレを備えた広い玄関土間。農作業仲間と、立ち話ならぬ座り話が出来るベンチや靴箱は、家族に合わせたオリジナル造作です。お茶飲みできるミニテーブルを置く予定。
 


屋外と屋内の間にある玄関土間。例えば農作業の長靴をベンチに座って楽に履く。立ち座りは手触りの良い木製(杉材)手摺が助けとなり、その手摺は居間や寝室まで続き快適です。玄関マットの大きさや形状は、住まい手が楽しみながら決めます。
 


手触りの良い大工さん手作りのオリジナル木製(杉材)手摺。
 


杉の梁を現しとした居間空間。棟梁手作りの神棚が心強いです。住まいの主要材は柱や梁など全て地元産のスギ・ヒノキ。床も幅広のヒノキ無垢板材で気持ちいい。引戸を開けると、主寝室と居間と縁側が一気に繋がります。
 


縁側から直接来客をお迎え出来る畳室。里帰りのご家族や農作業を手伝うご親族、農業体験の子供たちが来ます。引戸の先には、洗面トイレなど水回りまで手触りの良い木製(杉材)手摺が続き快適です。
 


手触りの良い木製(杉材)手摺は、将来介助もしやすい広いトイレの中まで連続。とても安心です。
 


使い勝手など、ご家族皆で選定したシステムキッチン。奥には洗面・トイレ・脱衣・風呂が家事動線最短で配置されています。
 


オープンスタイルのキッチン。居間との境はオリジナル造作家具の幅広カウンター棚。丸穴の下にはコンセントがあり、配線が邪魔にならない。
 


居間やキッチン、畳室や玄関土間と、引戸で繋がる縁側空間。大きな掃き出し窓は、親しい来客を南庭から直接招いたり、梅干づくり作業などが快適に出来るよう意図しています。
 


地域との繋がりを大切にしてきたご家族の、新しい住まい。未来の暮らしと地域の活動を応援出来る住まいが実現しました。

 



ご家族が毎年手掛ける、手作りの梅干づくり。遠方のファンからも発注のある評判の美味しい梅干です。新しい住まいの南庭で、大変楽しみな再スタートとなります。

 

写真:古川都市建築計画

 

新築住宅計画『続きのある家/片瀬山』 竣工

2022年09月30日

 

『 続きのある家/片瀬山 』
 

<建築概要>
切れ目なく空間が続いていくことで、家族間の繋がりやゆとりを感じる住まいです。屋内は行き止まりなく、出来るだけ明確に区切らないワンルームスタイル。各場所は引戸や程よい段差、視線の抜けや曖昧な境界で繋がります。屋内外とも、互いの空間が続いていく風情を大切にした住空間です。

場所:藤沢市片瀬山
構造:木造2階建て
敷地面積:307.68㎡(93.07坪)
建築面積:107.59㎡(32.55坪)カーポート含む
延床面積:194.38㎡(58.80坪)カーポート含む
ZEH住宅(BELS評価5星取得)
長期優良住宅

断熱性能:UA値0.38 等級6


耐震性能:許容応力度計算 等級3

設計施工:中山建設
設計協力:古川都市建築計画
写真:塚本浩史

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

SUUMO/スーモ注文住宅2021夏号(埼玉県地域)に掲載のお知らせ

2021年05月27日

 

SUUMO/スーモ注文住宅2021夏号(埼玉県地域)に掲載のお知らせ

SUUMO/スーモ注文住宅2021夏号(埼玉県地域)に、弊所設計の住まい実例が掲載されました(住まい全体の紹介はコチラ>)。コロナ禍で家時間が長くなり、家族との大切な時間を過ごす住まいづくりへの関心が高まっています。今回の特集テーマは「子育てが楽しくなる間取りアイディア」。家時間の子育てをサポートする、お助けアイディア、ワクワクアイディアの紹介です。どの実例も大変分かり易く納得のアイディアで、弊所設計の住まい実例は、お助けアイディア06【玄関のごちゃつき解決!シューズインクロゼット】で紹介されています。玄関まわりは、ご家族の個性が現れる住まいの顔として、また日々行き来の主動線としてとても重要です。掲載例の他、様々なアイディアをご提案出来ますので、詳しくは古川都市建築計画一級建築士事務所までお問合せ下さい。もちろん、スーモ誌のご購入も成功への第一歩です。笑
 
以下、掲載本文より。
【玄関のごちゃつき解決!シューズインクロゼット】
玄関を入ってすぐの場所にあるシューズインクロゼットは、公園で使ったグッズやスポーツ用具など、土がついたものを家にあげずに片付けられるのが助かる。段差の無い入り口にすれば、ベビーカーやキャリーケースも入れやすい。広めの収納を確保することでスッキリ片付き、来客に足の踏み場もない雑然とした玄関を見せずに済む。(構成・取材・文/竹入はるな)

 


P240~245:特集「子育てが楽しくなる間取りアイディア」と題し、家時間の子育てをサポートする、お助けアイディア、ワクワクアイディアが紹介されています。どの実例も大変分かり易く納得のアイディアだと思います。


p242:お助けアイディア06「玄関のごちゃつき解決!シューズインクロゼット」で弊所設計の住まい実例が紹介されています。玄関まわりは、ご家族の個性が現れる住まいの顔として、日々行き来の主動線としてとても重要です。掲載例の他、様々なアイディアをご提案出来ますので、ぜひ古川都市建築計画一級建築士事務所までご相談下さい。


SUUMO/スーモ注文住宅2021夏号の表紙。情報・内容ともかなり充実で何と定価380円。安い!今回は埼玉地域を中心とした首都圏家づくり情報誌となります。入手方法は、埼玉県内の書店や、発行元(株)リクルート〒100-6640東京都千代田区丸の内1-9-2、TEL:0120-599-456へお問い合せ下さい。

 

店舗併用住宅 『和定食屋さんの家』 竣工写真のご紹介です!

2019年06月6日

 

<概要>
和定食のお店を独立開業したご夫妻の住まいです。1階が店舗スペース、2階がご夫妻の住まう居住スペース。来客が多いライフスタイルから、店舗だけでなく住空間においても、来客を楽しくお迎え出来るよう工夫しています。外観は雪国である上越市の地域性として、商店が並ぶ街並みでみられる、雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」をモチーフとした構成が特徴です。

場所:新潟県上越市   
用途:店舗併用住宅(住宅+飲食店)
構造:木造2階建て
敷地面積:381㎡(115坪)
建築面積: 96㎡(29坪)
延床面積:157㎡(48坪)/住宅85㎡+店舗72㎡
建築設計:古川都市建築計画
構造設計:宮崎構造設計事務所
設備設計:環設備設計
厨房設計:株式会社マルゼン
熱環境設計:株式会社イゼナ
施工:株式会社カネキ屋工務店
ロゴ・グラフィックデザイン:宮崎紘恵
写真:櫻井大士

 


雪国である上越市の街並みでみられる、雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」をモチーフとした外観。1階が和定食を楽しめる店舗(和みめしやHAJIME)スペース、2階がご夫妻の住まう居住スペースです。雁木は店舗の顔であると同時に、待合いベンチ、バリアフリー・スロープ、木格子引戸を備え、お客様をお迎えします。

 


グレー色のざっくりとした質感の外壁と、スギ・ヒノキ材を使った木素材を採用したシンプルな構成。来客車両などの出入りのため、外構床は全て雪掻き作業がし易いようアスファルト舗装としています。

 


自然の竹を使った店舗入り口の暖簾。宮崎紘恵さんによるロゴ・グラフィックデザインです。お米、稲穂、皿、お椀、お月様などがモチーフで、逆さにみると店名の一字である漢字の「和」になっています。

 


出入り口方面からみる店内。中央奥が厨房、左は道路に面するカジュアルな客席(8席)、右は少し落ち着いた客席(12席)。収納を兼ねた壁際の固定ベンチと、椅子テーブル配置の組み合わせで、様々な居心地の客席構成を可能としています。

 


寒い冬の暖をとるだけでなく、火を眺める楽しさのある薪ストーブを設置しています。新しい試みとして、薪ストーブの暖気を天井ふところ(1階と2階の間)全体に取込み、2階床全体に設置した蓄熱材(水蓄熱アクアレイヤー/株式会社イゼナ)で蓄熱。その輻射熱によって上・下階全体を暖めるしくみを発案。建築・構造・設備が一体となった全国初のシステムです。

 


オープンスタイルの厨房から、客席全体が見渡せる空間構成。お客様へのケアやサービスを重視している店主ご夫妻の思いを形にしています。

 


出来るだけ自然採光と風通しを活かしながら、落ち着いた雰囲気となるよう窓際に竹を細かく並べています。竹は施主が所有する山小屋の敷地内で採れた自然の竹です。

 


来客の人数や予約の人数構成により、様々なバランスで椅子テーブルを移動配置出来る適度な余白と、無駄のないシンプルな客席空間です。

 


客用トイレ・手洗い空間。車椅子でも利用できる広めのスペースとし、全ての出入りで引戸を採用。バリアフリーに配慮した店舗です。

 


店舗出入り口の風除室。寒さや海からの強風に対する建物機能だけでなく、店舗前室として来訪者に季節感や地域情報等を伝えたり出来る展示スペースになっています。石器に水をためスイカや夏野菜、ラムネを浮かべるかも^^。

 

 


2階住居へ靴のまま上がれる屋内階段。店舗客席と繋がり店主だけでなく来客も靴のまま1・2階を行き来できます。階段左官仕上げは、何と施主奥様のDIY自主施工。プロ級^ ^(仕上げ材:モールテックス)。

 


2階住居用の玄関。店舗だけでなく住空間においても来客をお迎え出来るよう、靴箱のかたちを工夫。上部扉付き部分はプライベート用、下部オープン部分は来客用の靴置場としたオリジナル造作家具です。

 


明るさや広がりが感じられるよう、片流れ屋根の勾配をそのまま活かした高い天井のリビングダイニング。

 


家庭用キッチンを使ったプライベートなお料理教室もできるよう、キッチンはオープンスタイル。畳室はリビングの延長としても独立した客室としても活用出来るよう建具で仕切ることが可能。

 


畳室の小上がりは薪ストーブの暖気がいきわたります。掘りごたつやリビングに暖めた空気を送る木製のスリットが設けられています。

 


4枚引戸の開閉により畳室とリビングの関係を調整。利活用のはばを広げています。

 

 


リビングを見下ろす片流れ屋根を活かしたロフト空間。リビングや寝室と繋がりライフスタイルの変化に応じた使い方が出来ます。

 


畳室の掘りごたつはテーブルを片付け、フラットな板床にすることが可能。大勢の客布団を敷くことができます。実は何と落語の寄席を行うことも想定。畳室が舞台、リビングが客席となるよう予め考えられています。

 


隣接する奥さまご実家敷地内、柿の木ごしに見る風情。ご実家方面とのつながりなどから、住居玄関(左)と厨房勝手口(右)が配置されています。

 

 


夜の会食でお客様を迎える風情。プライベートな明かりをおさえ、雁木が引き立つ照明計画としてアプローチの工夫をしています。

 

 

◆店舗併用住宅計画「和定食屋さんの家」工事&あゆみ。

地鎮祭と工事契約
施主・設計と各工事担当者の初打合せ
家具・建具や人を入れたイメージ模型
融雪を考慮した外構計画の現場打合せ
上棟式「お餅まき」のご案内が新聞掲載されました。
上棟式「お餅まき」の様子
工事中盤、建具・厨房機器・左官仕上の打合せ
フラット35S適合証明「中間現場検査」
屋内塗装と屋外塗装の打合せ
遠方の施主とSNS&手描きスケッチで情報共有
足場解体&外溝と屋内造作の最終打合せ
確認検査&フラット35S適合証明「完了検査」
竣工お引渡し。
竣工スナップ写真紹介【店舗編】
竣工スナップ写真紹介【住宅編】
雁木に暖簾と旗看板が付きました。
大切な日にお招き頂きました。
「和みめしやHAJIME」オープンレセプション

 

弘明寺マンションリフォーム「続きのある家」 竣工スナップ写真公開

2018年04月1日

 

『続きのある家/弘明寺』
 
~そよ風流れるマンションリフォーム~
 
<概要>
景色の一番いい南側の畳室をフローリングにしてベッドを置き、快適な寝室にしたいけれど、全体として上手くいくでしょうか?というお題からスタートした計画。テーマは「続き」のある心地よさ!そのままでも大きな問題なく住めるお住まいでしたが、部屋と部屋の繋がりをより丁寧に再考。建具の開閉で、行き止りなく常に「続き」を感じる空間が理想と気が付きました。よどみなく繋がる空間は、視界・風通し・自然光が途切れずとても快適。自身のみならず来客を招き気ままに過ごせます。また、最短の家事動線・生活動線を実現することで、将来の介助サポート等もお願いしやすい空間になりました。永い目で見た安心・安全が確保され、リフォーム前には無かった心地よさが感じられます。

場所:横浜市南区   
用途:マンション住居(3LDK)
   50代女性一人暮らし
   サニタリースペースを中心としたリフォーム
構造:RC造、3階住居内の改修
住居面積:60㎡(18坪)

基本設計:高島屋スペースクリエイツ
     古川都市建築計画
実施設計・施工:株式会社横浜合板商会
写真:古川達也

 


リフォーム後、玄関正面の様子。玄関床タイル・石材の上がり框や靴箱等は既存をそのまま採用。廊下床は、居室全体共通仕上げとして元のカーペットから全てフローリングに張り替えています。リフォームにより、北側玄関で、はじめて南側窓の自然光が、感じられるようになりました。
 


before
玄関正面にサニタリー空間(風呂・脱衣・洗面)があり、自然光は全く入らず、暗く風通しが悪い状況でした。


玄関は床・壁の仕上げを変える程度で建具そのものも以前の風情を変えていない。玄関左にトイレがあり本工事で使いやすく改修しています。


サニタリー空間に必要な洗濯機の配置を変え、正面の壁を撤去することで、自然の光と風が感じられるようになった。軽く丈夫なポリカーボネイト製で光を通す引戸で仕切る。


引戸を開けると南の寝室に直接繋がり、スムーズに行来出来ます。朝の身支度。風呂上がりの休息。深夜のトイレ。将来は介助サポートもし易い構成です。


北側にあった寝室を、景色の良い南側に配置。朝日で目覚める、かけがえのない気持ちよさが実現。


before
元々はリビング横の畳室。お仏壇をよりよい所へ移動。大量の衣類クローゼット機能を納戸に集約することで、使いにくかった押入れを解体する計画となりました。


建具を開けることで、寝室と繋がるサニタリー空間を介し、玄関まで見通せるようになりました。



洗濯したものが、南のベランダに直ぐ干せるだけでなく洗濯機乾燥したタオルなど、直近の収納にそのまま出し入れ出来る便利さが実現。


寝室とリビングの境は引込み戸とし、完全に仕切ることや、あいまいに仕切ること等、生活シーンの中で楽に調整出来る空間です。


before
リフォーム着手前のリビングダイニング。


リフォーム後のリビングダイニング。着手前の状態からリビングとダイニングの関係を入替えています。奥にあったダイニングテーブル椅子を手前に移動することで、来客と気軽にお喋りやお茶を楽しむことが出来るようになりました。可変性のある照明器具は、多様なシーンに対応します。家具は元々使っていたものを、全てそのまま活用。


リフォーム前はカーペット。マンション規約にあった遮音等級LL-45に対応する建材を選定することで、フローリング仕上げが実現します。今回、住まい手がイメージしたのは「印刷された木目でなく本物の木材で、しかも古材のような素朴で温かみのあるフローリング」。数ミリの無垢ナラ材を仕上げとしたフローリング商品を選択。住まい手が持っていたソファー生地やラグにもよく合う。集合住宅用直貼防音床材として店舗用にも使われるタフな商品を居室全体に採用し、とても素敵な風情となりました。


before
リフォーム着手前の洗面所。自然光は全く入らず、暗く風通しが悪い状況でした。


寝室と自然光を通す引戸一枚で繋がる洗面所になりました。そのままパウダールームになって便利。実はここの床仕上げだけは濡れやすいので、他居室のフローリング意匠に近い木目調の塩ビシートを採用。


before
リフォーム着手前のトイレ。手洗いや棚が便器の奥にあり、使いにくい状況でした。


開き戸だった出入り口を引戸にしたトイレ。トイレ小物が収納しやすく、手も洗いやすくなりました。住まいは何より水廻りが快適で楽しく活用できることで、本当の安らぎが得られるのではないかと思います。

 

『柚子風呂パビリオン』〜The citron bath pavilion〜

2017年02月16日

 

『柚子風呂パビリオン』
〜The citron bath pavilion〜

柚子の木をみながら柚子風呂を楽しむ空間です。
A bathroom where you can relax and enjoy
the view of yuzu citron tree.

常緑の濃い緑の樹木に、沢山の鮮やかな黄色の実がつく
風情。道行く人々が塀越しに見上げる一本の柚子の木。
その柚子の木を、存分に楽しむことが出来たら嬉しい。

『柚子風呂パビリオン』は、家族で楽しむだけでなく、
知り合いや親しい友人を招き、皆で季節感あふれる
柚子の魅力を満喫するイメージ。

We love bathing! We love yuzu!

柚子の木をみながら、柚子風呂を楽しむ心地良い空間。
庭に柚子の木があるお住まいで、未使用の部屋を
リフォームしたり、最小限の水回りスペースを
増築するなどで、住まいの魅力の幅を広げる提案です。

※本計画は「Love!Bathroom」をテーマに、
 新たな理想のバスルーム提案を行うという企画。
 縮尺1/50模型による、コンセプト提案です。

柚子風呂模型09
◆道行く人々が塀越しに見上げる一本の柚子の木。
 その柚子の木を存分に楽しむ『柚子風呂パビリオン』
 は床面積10㎡程度。既存住宅と繋がる離れとして
 計画しています。

柚子風呂模型10
◆『柚子風呂パビリオン』は、ガラスの引戸により
 屋内外を仕切ることも開け放すことも可能。柚子の木
 の周りはウッドデッキにするなど、パビリオンと
 の間を気軽に行き来できます。
 
柚子風呂模型12
◆バスタブを床レベルに下げ、屋根先端は斜めに上げ
 ることで、入浴した時に最も柚子の木が美しく
 効果的に眺められるよう工夫しています。

柚子風呂模型11
◆天候や気分により、様々なところで様々なスタイル
 で寛ぐことが出来ます。子供たちの行水。少々の
 お酒を楽しみながら読書をするなど、大人の楽しみ
 方も楽しい。夕暮れ時は、柚子の木やバスタブ周り
 をライトアップ出来たら最高ですね。

柚子風呂模型15
◆シャワーを浴びながらも柚子の木が眺められる考え。
 地窓による自然通風。トップライトによる自然採光。
 シャワーコーナーとバスタブの間は、不快なしぶき
 がないようガラスで仕切ります。目前の柚子の木か
 ら柚子を収穫。存分に柚子湯を楽しめます。

 

※合わせてご覧下さい。
柚子の実がなる木と模型?!
柚子風呂を楽しむ空間の断面スケッチ
柚子風呂を楽しむ空間の模型制作
『柚子風呂パビリオン』の提案
『柚子風呂パビリオン』発表会 in CERA

 

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」 事例紹介

2016年04月30日

 

『 永く楽しむ家 』
 

<建築概要>
2014年11月22日に発生した、長野県神城断層地震により被災した一戸建て住宅を、全改築する震災復興再生リフォーム。大屋根の瓦が落ち損傷、内外壁の割れも広範囲だったため、応急処置で無く重い瓦屋根の形状変更含む地震に強い耐震改修を行いました。より永く楽しく住まう家となるよう、屋内は床・天井仕上げに地場産信州唐松の無垢板を採用。既存の庭の眺めや自然通風・自然採光を重視しました。屋外は将来の介助動線を考慮した屋外スロープ設置など、バリアフリー化に配慮。私道に面する塀の一部をあえて開放し、ご近所の気軽な行き来を促す「立寄りベンチ」を配置するなど、声掛けや互いに助け合える街づくりを視野に入れた住空間になりました。

場所:長野県長野市
構造:木造2階建て(改築)
敷地面積:241㎡(73坪)
建築面積:126㎡(38坪)
延床面積:186㎡(56坪)
設計:古川都市建築計画
施工:(株)飯島建設イイケンハウス
写真:関係者スナップ撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新築住宅計画「雪深い町の家」イメージモデル

2016年03月29日

 

新築住宅計画「雪深い町の家」イメージモデル

雪深い町で快適に住まう工夫がテーマとなった
「雪深い町の家」では、
設計時に1/50イメージモデル※を製作。

可能な限り屋根の雪下ろし作業の無いよう、
自然落雪する片流れの勾配屋根。
厳しい冬を快適に過ごすための空間として
薪ストーブのある「縁側サンルーム」の提案。等々
模型で表現することで、大事なことがより
鮮明に確認出来たように思います。

※イメージモデル
設計時、施主ご家族やプロジェクトの関係者間で
出来るだけ空間イメージを共有するため、
その都度状況に応じた密度や大きさで製作する
簡単な模型。

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◆アプローチ方面からみる。玄関前に風除室を設けます。

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◆薪ストーブの煙突が住まいの顔となっています。

IMG_2497
◆自然落雪の勾配をいかした小屋裏収納。縁側サンルーム
 は、自然光を沢山取り入れるため、上部の荷重を軽減し
 開口部を大きくする構成としています。

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◆冬の物干し、シイタケや干柿の乾燥、炎を楽しむゆとり、
 暮らしを楽しむ、縁側サンルームの様子。

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◆キッチン方面からみるリビングダイニング。縁側サンルーム
 との境は、引戸で仕切ることが出来るようになります。

新築住宅『図書館のある家』 竣工写真のご紹介です!

2015年07月14日

 
<概要>
大らかな河川敷に面する、自然豊かな環境。約9600冊の書籍を所有するご夫妻の住まいとして、将来移り住むことも視野に入れた、終の棲家(ついのすみか)としてのセカンドハウスです。建物半分は住宅、もう半分は私設図書館で、互いに連続します。書架空間は、建物竣工後、施主自身で楽しみながら、徐々に書棚を造作していく予定。広いデッキテラスと繋がることで地域に開かれ、気軽に来客をお迎えする空間となります。 → 着手時のエピソードはコチラ

場所:長野県長野市   
用途:住宅(移住を視野に入れた別荘)
構造:木造2階建て
敷地面積:546㎡(165坪)
建築面積:102㎡(31坪)
延床面積:110㎡(33坪)
建築設計:古川都市建築計画
構造設計:レン構造設計事務所
施工:飯島建設株式会社イイケンハウス
屋内建具工事:中村木工所
居間家具:ボーコンセプト横浜店
写真:GEN INOUE

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将来のバリアフリーに配慮した、ほぼ平屋の構成。主要諸室は
全て1階です。一部を2階とすることで、目前に広がる川の
水面を上から眺められるようにしています。

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河川敷からみた南側外観。屋根は2寸勾配(2/10勾配)の
シンプルな片流れ形状。雪国であることを考慮し、雪解けが
玄関側に影響しない屋根の形を追求しています。

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遮るものなく広がる河川敷の景色を存分に楽しむ、大きな
開口部を配置。別荘として利活用し易いよう、シャッター
雨戸付きの窓(YKKap)を採用しています。

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接道している東側正面。左は河川敷、右は駐車スペース。
景色を取り入れたい河川敷の方角以外は、プライバシー
配慮から出来るだけ小窓にしています。

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玄関アプローチ。バリアフリー配慮から、積雪メンテナンス
し易い、コンクリート刷毛引き仕上げのスロープを設置。
オリジナル製作手摺、及びオリジナル木製引戸を採用しました。

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玄関ホールは書庫そのもの。住まい手も来客も、沢山の本に
迎えられます。本の背表紙に誘われ、手に取りそのまま読書。
今後本が入ると、楽し過ぎて居間にたどり着けないかも。笑

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河川敷に面する心地良いテラスに、そのまま本を持ち出して読書
出来る空間。また、大勢の来客がある場合は、テラスがそのまま
玄関になる考えです。

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全ての居室から、河川敷の緑が楽しめる構成。広いテラスに
フラットで連続することで、心地良い環境を満喫できます。居間
と寝室は4枚引込戸により、しっかり間仕切ることも可能です。

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日ごろはご夫妻での暮らし。水周り・居間・寝室が各々孤立せず
コンパクトに繋がる構成。居間は屋根勾配を活かした高い天井。
寝室上部は、広い小屋裏収納です。

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書棚のある、居間と寝室。オーディオ機器やTVなどの家電は
書棚の一部に組み込む構成。

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心地良い景色を感じながら調理出来るキッチン。経済性と機能性
を重視したシステムキッチンを採用。背面カウンター戸棚は、
細かく利活用を相談しながら設計した、オリジナル製作です。

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水周りがコンパクトに隣り合う家事にやさしい空間。採光と通風
を重視、景色を垣間見ることも出来る洗面が心地いい。段差の
ない機能的なユニットバスは、引戸採用のバリアフリー仕様です。

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低めの天井で落ち着いた寝室から、高い天井の伸びやかな居間と
テラスへ繋がる空間。書棚の向こうに書斎が見える、心地良い
距離感を大切にしています。

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居間と吹抜けで繋がる2階多目的室。川の風景が楽しめる、
眺望スペースです。主にご親族や来客用の客間として活用。
引戸で分割可能です。手前は寝室上部の、広い小屋裏収納。

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2階多目的室からの眺め。夏は深い緑、冬は樹木の葉が落ち、
どこまでも続く山並みや、ゆっくり流れる川の水面を見渡せます。

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木デッキテラスと吹抜けのある居間は、引戸によって微調整可能。
季節や時間帯、暮らしのリズムに合わせ、様々な居心地を生み
出すことが出来る空間です。

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大好きな本と、借景としての緑豊かな環境を、存分に味わう
ことが出来る住空間。

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アウトドアライフを、より楽しむための庇がある木デッキテラス。
少々の雨でも、心地良く外の風情を楽しめます。

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居室の延長としての、木デッキテラス。コンクリートテラスは、
家庭菜園の野菜を洗ったり、火鉢を楽しんだりする目的もあり。
早朝のコーヒー、バーベキュー会、夕暮れ時のビール、などなど。

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テラスは、もう一つの玄関。来客をテラスでおもてなしする機会
が増えそうです。

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日が暮れたら、例えば、お酒を飲みながら読書。。
やってみたいことが増える。。 時間の使い方が変わる。。
そんな住空間に、育っていく予感です。