リノベーション計画「縁側サロンのある家」 事例紹介

2016年04月30日

 

『 縁側サロンのある家 』
 

<計画概要>
築35年(1980年竣工)木造2階建て住宅の改築計画。地域の子供たちや親しい来客が多く訪れる住まいです。建物全体の耐震改修を最優先した上で、玄関近くの一室を縁側のようなサロンとして、気軽に来客をお迎えできるスペースに修繕。将来は車椅子介助などにも対応する主寝室として利活用出来るようスロープを設置しています。また、敷地内既存の植栽や起伏を活かした外構デザインを住まいと合わせて行うことで、ながく住まうことが出来る新しい形のバリアフリー住宅を実現しています。

場所:神奈川県横浜市
構造:木造2階建て(改築)
敷地面積:591㎡(179坪)
建築面積:110㎡( 33坪)
延床面積:150㎡( 45坪)
庭   :149㎡ 改修

建築設計:古川都市建築計画
建築施工:加賀山工務店
外構計画:吉田龍、古川達也
外構施工:草のよしだや
写真:関係者スナップ撮影
 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 
 

完成間近「縁側サロン」

2015年11月15日

 

外構計画に着手しました

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」では、

建物本体の屋内造作工事が大詰めです。

「縁側サロン」の床・壁・天井が仕上り、

造り付けの書棚を調整中。

完成形が見えてきました。

関係の皆さま、あと少しです。よろしくお願い致します!
 

20151110

ユニバーサルデザインの外構計画を目指して。@縁側サロンのある家

2015年11月1日

20151030

 

外構計画に着手
 
現場進行中「縁側サロンのある家」では、
住まいのまわり、庭やアプローチなど、
敷地内の外構計画を行い、
可能な工夫をしていくことになりました。
街と住まいのあいだ。街と住まいを繋ぐ場所。
ご夫妻のライフワークや、多くの来客を招かれる
「縁側サロン」との連携が、一番のテーマです。

もともと草花や木々を愛される、施主ご夫妻の
お住まい。キーワードは「用と景の庭」。そして
お年寄りや小さな子供たちなど、訪れる誰もが
自身の興味や心身の状況に応じて、出来るだけ
楽しめる「ユニバーサルデザイン※」が目標です。

近隣との間合い、季節を感じる風情など、
愛でる楽しさはもちろんのこと、
食したり香りを楽しんだりするなど、
暮らしの一部として、敷地全体を楽しく
活用するイメージです。

暮らしと植物とのかかわりを大事にされている
草のよしだや」吉田ご夫妻にお声かけし、
外構計画及び造園工事をお願いすることになりました。
施主ご夫妻と一緒に、現地視察と意見交換ができ、
イメージが、かなりつかめたように思います。
 

※ユニバーサルデザインとは
年齢や性別、障害の有無や能力差などを問わずに利用
できることを目指した建築(設備)・製品・情報などの
設計(デザイン)のことです。
似ている概念として、バリヤフリーデザインは、弱者に
とって不便なところを解消する考えによるものですが、
ユニバーサルデザインは、始めから出来るだけ全ての
皆さまが利活用出来るよう目指す意志が表現された
デザインです。
例えば、公園に階段があったとします。車椅子の方が
自走出来ず近くに後からスロープを設けたとして、
これはバリヤフリーデザインです。しかし公園の
園路全体が、始めから弱者が登れない階段など無く、
全て緩やかで起伏に富み、皆が楽しく利用出来る
スロープで出来ていたなら、どんなに素敵だろう
と考えを巡らせること。これがユニバーサルデザイン
だと考えます。
 

◆ユニバーサルデザインの7原則

1.どんな人でも公平に使えること。
 (公平な利用)
2.使う上での柔軟性があること。
 (利用における柔軟性)
3.使い方が簡単で自明であること。
 (単純で直感的な利用)
4.必要な情報がすぐに分かること。
 (認知できる情報)
5.うっかりミスを許容できること。
 (失敗に対する寛大さ)
6.身体への過度な負担を必要としないこと。
 (少ない身体的な努力)
7.利用に十分な寸法と空間が確保されていること。
 (接近や利用の寸法と空間)

参照:The Center for Universal Design,
NC State University より

 

20151030_3
工事中の縁側サロン屋内から、愛でる庭の特徴を検証。

20151030_2
実のなる木々は活かし、日本古来から親しんできた
和ハーブも楽しめそうです。
この日は、庭で採れた柚子を頂きました。
家族の強い希望?で柚子風呂を満喫。とても良い香り!
さらに良いアイディアが浮かんじゃうかも。笑
20151030_4

「縁側サロンのある家」 屋内造作現場打合せ。

2015年10月19日

20151019_1
20151019_2

「縁側サロンのある家」では、
施主・施工・設計の3者で屋内造作の現場打合せ。

例えば「縁側サロン」窓際の造作では、現場進行中に
うまれてきた施主ご夫妻の書棚イメージを、
古川が簡単に図面化。
現場の窓に貼り情報が皆で共有できるよう工夫頂いてます。
施工担当者による、図面への手描き書き込みは、
さらに現場修正を重ねた記録。

また、耐力壁にかかわる既設のキッチン本体は
一端撤去し、耐力壁の下地を施工後、再び元の位置に
戻し調整中です。施主のイメージを大工さんが
ダンボール板にスケッチすることで、情報共有。

着実に工程を前に進めるには、対話が必須。
そして、やはり口頭でなく、図面やスケッチによる
目に見える形の情報共有が大切だと
改めて感じます。

20151019_3
20151019_4
20151019_5
◆キッチンや、各部収納スペースの棚形状など、
 施主ご夫妻が、要望やイメージを大工さんに
 伝えている様子。
 

現場に集合、屋内造作アイディア出し。

2015年09月9日

IMG_9658
◆施主ご夫妻はリビングとキッチン部分の床暖房範囲を
 実際の場所で再確認中。

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」の現場。

主要構造の基礎や耐力壁(耐力を担う壁)が概ね施工され
目指している屋内の雰囲気が、
皆で想像・共有出来るようになってきました。

調度良いタイミングと考え、
施主・施工・デザイン監修(古川)の3者で現場に集合し、
収納棚や屋内建具の再検討など、屋内造作の打合せを
行えるようお願いしました。
間取りを変えないリビングでは、置き家具の再配置と
コンセント位置の確認なども出来ました。

「縁側サロン」では、
その利活用が、まだまだ試行錯誤の只中。
現場進行中に撮影したスナップ写真を加工し、
書棚構成のバリエーション資料を作成。
実際の場所に持参し、実物と資料を皆で見ながら、
色々な観点からアイディアを出し合いました。
リフォームだからこそ出来る、検討手法かもしれません。
「様々な気付き」のあった打合せでした。

IMG_9546
IMG_9688
◆現場写真を使った「縁側サロン」の書棚検討資料。

IMG_0246
◆構造用合板による耐力壁(耐力を担う壁)の構造補強。
既存には無かった、床断熱材の敷設工事も概ね終了。
安心安全な住まいを目指します!

「縁側サロンのある家」 屋根工事に着手。

2015年09月7日

20150827_2

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」

屋根工事に着手。
安全性、経済性、工期などの問題を乗り越える方法を
検討した結果、温存した既存屋根仕上げを下地とし
アスファルトシート防水を施した上から
新たな屋根材仕上げ(ガルバリウム鋼板)をかぶせる
「カバー工法」を採用しています。

20150827_1
20150824_3

例えば、屋根軒先をカバーする材を確認。
屋根材全般は、地上で可能な限り加工し、
そのまま仮設リフトで、屋根上まで運び上げます。

20150827_4
20150827_5

「縁側サロンのある家」 新設サッシ&スロープ工事。

2015年08月29日

 

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」。

本件最大のテーマは、快適性の確保とバリアフリーに
配慮した「縁側サロン」の実現です。

既存の外壁に、必要な構造補強をした上で穴をあけ、
掃出しの新設サッシを設置。
北側の柔らかい自然光と通風を確保しながら、
広がりと快適性を確保します。

また、外側に屋外スロープを設置することで
この窓が新しい出入口となり、
同時にバリアフリー動線となります。
意図した空間が実現しつつあり、嬉しく思います。

20150807_2
20150810_1
◆中庭に面し閉じていた空間に新設サッシを設置。
 北側の柔らかい自然光と共に、ここは屋外スロープ
 のあるバリアフリー動線となります。

20150827_3
20150829_1
◆既存建物の基礎換気口や雨樋などを活かしながら、
 新たな動線としてのコンクリート製スロープを
 設置しています。

20150824_2
20150829_2
◆建物との都合、周囲の外構との都合を、関係者立会いで
 詳細微調整。環境に馴染んだスロープ空間になりそうです。

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」 着工 & デザイン監修。

2015年08月17日

20140112
◆本件は「建築家31人×3works展vol11」(開催場所:
 マークイズみなとみらい東京ガス横浜ショールーム)
 にご来場頂きました、お客様のプロジェクトです。

 

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」

実施設計施工の加賀山工務店さまにより着工しました。
現地視察ヒアリングから暮らしのデザイン提案をへて
基本設計を行った、わたくし古川は、
現場デザイン監修(アドバイザー)として、
2週間に一度を目安に、主に現場でアドバイスを
行う業務を行うことになりました。

施主・施工・設計(古川)の3者で集まり、
現場の進捗や想定外の事態に対し、意見を出し合い、
随時方針を調整。施工担当者が、リアルタイムで
詳細をつめながら施工に反映していく進め方になります。

まずは、解体から。
残すところと、解体するところを関係者で確認。
特に、はじめが肝心ですね!

20150807_3

床の解体が終了すると、床下に隠れていた
大事な建物の構造部分が確認できます。
加賀山工務店 加賀山さんと、
コンクリート基礎と土台、筋交いの有無や
接続部の金物の状態をチェック。
不備ある箇所は、補うかたちで再生する方針で進めます。
概ね想定した工事範囲となりそうです。

20150807_1
20150817_1

概ね築40年のお住まい。
配筋の不足したコンクリート布基礎(立ち上り)の
内側に、土間コンクリートを施工する方針。
ケミカルアンカーにより、土間と立ち上りを
しっかり結合させ、早くもコンクリート打設終了。
数日後には、水周り配管の施工に入りました。

工事担当の皆さま、よろしくお願い致します!

20150824_4
20150905_1

 

リフォーム住宅「縁側サロンのある家」 基本設計。

2014年12月25日

 
リフォーム住宅「縁側サロンのある家」。

築34年(1980年竣工)木造2階建て一戸建て住宅の
リフォーム計画です。地域の子供たちや親しい方々の
来客が多いお住まい。玄関近くの一室を、屋内外が
連続する縁側のようなサロンとして、気軽に来客を
お迎えできるスペースに修繕。将来は車椅子介助なども
対応する主寝室になる計画です。新しい形のバリアフリー
提案となります。

住宅リフォーム基本設計とは?

◆背景
住まいの劣化、ご家族の独立による暮らし方の変化、
今後の暮らしにおけるバリヤフリー化など、
緊急性はないのだけれど、リフォームによって
安心で快適な住まいになったら嬉しい!
と誰もが考えるのですが、その一歩が中々
踏み出せないのが現状です。

◆そこで、
ざっくり、ご家族と共にリフォーム案を考え、図面化。
ざっくり、工事費や工事期間などを算出。
それが、「リフォーム基本設計」です。
実際に着手する前の検討材料となりますので、
お身内と相談したり、生活設計等のきっかけとして、
ご好評頂いております。
実例も、紹介出来ますので、気軽にご相談下さい。 
古川達也

◆縁側サロンのある家「基本設計」資料が概ね完成。
20141224_2

◆工事費概算の算出のため、今回はSTYLE 田代さんと現地訪問。
20141224

現地視察とヒアリング ~リフォーム計画へ。

2014年09月1日

 

住まいの耐震化や、より楽しく快適に住まうための、
バリアフリー化などを検討するため、
ご依頼を受け、お住まいを訪問させて頂きました。

町の喧騒を忘れる、落ち着いた佇まいの住宅。
緑豊かな暮らしを楽しまれています。

ご夫妻と、ざっくばらんにお話をさせて頂きながら
視察することが出来ました。
通風・採光などを重視した心地良さ、
来客が気軽に立ち寄ることの出来る空間の併設など、
より楽しみの幅を広げる、
リフォーム計画を進めることになりそうです。

じっくり可能性を模索して参ります。
よろしくお願い致します。

20140831