8/9から8/14まで夏季休暇を頂きます。

2018年08月6日

 

古川都市建築計画は、8/9から8/14まで

夏季休暇を頂きます。

暑さ対策など、お出掛けには充分お気を付け頂き

皆さま良い夏休みをお過ごし下さい。 

古川達也

 

追伸
先日、上越市の店舗併用住宅計画「和定食屋さんの家」
現場では、基礎コンクリートの打設が行われました。
カネキ屋工務店現場監督の小林さんから、工事の様子が
分かるスナップ写真をご送付頂きました(下写真)。
古川都市建築計画が拠点とする横浜から、現場の上越は、
大変離れていますが、写真など臨機応変にご送付下さる
ので情報共有出来て嬉しい。
次回の現場打合せが、とても楽しみです。


第三者機関による配筋検査(カネキ屋工務店小林氏撮影)


基礎コンクリート打設の様子(カネキ屋工務店小林氏撮影)

家具・建具や人を入れたイメージ模型 @店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年08月1日


縮尺1/50イメージ模型。来訪者にとって正面となる北東側
外観です。雪国である新潟県上越市の地域性として、
商店が並ぶ街並みでみられる雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」
をモチーフとした構成です。

 

家具・建具や人を入れたイメージ模型
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

古川都市建築計画では設計時、図面と同時進行で模型を
作ります。プロジェクトの性格に合わせて、大きさや
表現密度なども変えつつ製作。形態や空間の特徴など
関係者皆で共有することが、模型の主な利活用です。

従って、屋根・壁などの主要な骨格だけを早めに作って
おき打合せで活用。計画の進行に合わせ、仕上げや
ディテールを後から足し引きします。
実は、工事が着工してからも打合せの深度に合わせ、
その都度模型に手を加えることも、非常に多いです。

つまり、設計が全て終わり、確認のために実施設計の
成果品として模型をつくるのではなく、むしろ案が
定まっていない状況下で、各部の方針を一つ一つ決めて
いく、検討用の道具として模型を位置付けています。

本件縮尺1/50イメージ模型も、関わる方々のアイディア
やアドバイス等に合わせ、風合いや素材感、家具や建具、
佇む人の風情なども、着工後に手を加えています。
建物が竣工するまで、少しずつ進化する模型として、
プロジェクトの進行に役立てています。
 

※合わせてご覧下さい。
着工後、工事関係者と模型を使った意見交換の様子
地鎮祭と工事契約の様子
 


北側外観。1Fは店舗で2Fが住宅です。雪国である新潟県
上越市の街並みでみられる雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」
が店舗の入り口となり、待合いとしてベンチも配置。
雁木は、雪かきを軽減する快適なバリアフリー動線として、
車椅子にも対応するスロープを備えています。


北西側外観。西側1Fの庇下に、住居出入り口と店舗厨房
の勝手口を配置しています。


雁木の店舗入り口から入ると正面に薪ストーブが見えます。


オープンスタイルの厨房。客室は20席で、施主ご夫妻が
全体を丁寧にケアできるワンルーム。
手前のリラックスしたスペースと、奥の落ち着いたスペース
が緩やかに繋がる構成です。


開口部に、あえて格子を設けることで、落ち着いた雰囲気
のスペースを生み出します。


客室全体の構成。客席は椅子テーブルの移動で、様々な
人数構成に対応。レジの上は神棚を設置。


厨房からみた客室。お客様の出入りを把握出来るよう、
店舗出入り口が見通せる工夫をしています。


客室と厨房の境は、食の提供や飾り棚など、和定食屋さん
としての利活用や風情など模索中。まだまだ進化の予定。



2F店主ご夫妻の住居、リビングダイニングと畳室。
掘りコタツのある畳室は、リビングと建具で仕切ること
が可能。公私で活用するフレキシブルスペースとして
位置付けています。

 

模型に屋内家具・建具や人を入れる検討

本件は工事が着工してから、具体的な仕上げや造作などが
決まってきていることもあり、施工担当者の皆さまとの
打合せ日程に合わせて、皆で確認したい造作家具などを
付け足しています。
やはり、家具・建具や人などを入れると、各部のスケール
感や空間の目差すところが、とても分かり易くなります。




1F和定食屋さんに、造作家具等を入れる前と後の状況。




2Fリビングダイニングと畳室に、造作家具等を入れる
前と後の状況。



リビングと畳室の関係も、家具・建具・人などを入れる
ことで、風情や課題が関係者間で共有し易くなります。

 

<「和定食屋さんの家」概要>

和定食のお店を独立開業するご夫妻の住まいです。1階が店舗スペース、2階がご夫妻の住まう居住スペース。来客が多いライフスタイルから、店舗だけでなく住空間においても、来客を楽しくお迎え出来るよう工夫しています。外観は雪国である上越市の地域性として、商店が並ぶ街並みでみられる、雪よけの屋根「雁木(がんぎ)」をモチーフとした構成が特徴です。

場所:新潟県上越市
用途:店舗併用住宅(1F店舗、2F住宅)
構造:木造2階建て(ロフト有り)
敷地面積:381㎡(115坪)
建築面積: 96㎡(29坪)
延床面積:157㎡(48坪)

施主・設計と各工事担当者の初打合せ @店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年07月26日


工務店さんオフィス内。模型を使い、目指すところを
確認しながら進行。途中から、施主奥さま自ら模型を
回転させ、空間の特徴を解説する場面もあるなど、
和やかな打合せとなりました。

 

施主・設計と各工事担当者の初打合せ
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

無事着工し現場では基礎コンクリート工事が進行する中、
施主・施工・設計三者定例(月一回)の、初回打合せ
が行われました。

現場監督担当の小林さんにコーディネート頂き、
工務店オフィス内で、順番に各種工事担当の皆さまと
顔合わせを兼ねた初回打合せを行うという段取りです。
給排水衛生設備 みつわ住設株式会社 小杉さん → 電気
設備 株式会社矢野電機工業所 荻井さん → 屋外サッシ
株式会社保坂屋 村松さんと概ね一時間おきにお会いし
ました。特に設備配管に関する内容は、既に進行中の
現場基礎コンクリート工事に関係する部分もあるので、
関係者相互の内容理解が大切です。

設計意図や内容を情報共有、工事ご担当からの現場調整
や変更のご提案など、意見交換をする大事な初回。
設計時に作製したイメージ模型をフル活用しました。
「こういう事だったのね、、」
「この部分が邪魔になることが課題ですね、、」等々。
模型は、全てを詳細に表現したものではありませんが、
概ねを理解するには充分。誰もが口を出せる状況を
生み出し易いアイテムと言えます。
図面で分かりにくい部分も、模型を囲み、皆で見て触れて
意見交換することで、様々な気付きや発見に繋がりました。

途中から、模型を見易いように回転させたり、携帯照明
をあて、暗い部分を照らしたり、設計者である私が行う
はずのサポートを、施主ご夫妻自ら行う場面もあり、
和やかに進行。とても良い打合せが出来ました。
 




模型、図面、建材サンプル、カタログを行き来しながら
情報共有の確度を上げていく打合せです。



模型を至近距離でのぞくと、とても臨場感があります。
写真は1階店舗部分の様子。入り口正面に薪ストーブが
見える構成です。

 

現場では、基礎コンクリート工事の配筋作業が進行中。
設計者の立場(現場監理)で検査をさせて頂きました。
1階が店舗のため、コンクリート土間を居室床仕上げ
高さまで上げることや、基礎の外側に断熱処理をするなど、
少し特殊な方針を採用しています。
厨房となる場所だけは、配管のためコンクリート土間を
下げる繊細な調整も、きちんと施工頂いていることを
確認しました。関係の皆さまありがとうございました。



 

※合わせてご覧下さい。
地鎮祭と工事契約の様子

 

地鎮祭と工事契約 @店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

2018年06月27日


地鎮祭の様子。施主、施主ご親族、施工、設計、
関係者みなで立会い、執り行うことが出来ました。

 

地鎮祭と工事契約
@店舗併用住宅「和定食屋さんの家」

大安吉日のこの日、新潟県上越市の店舗併用住宅
「和定食屋さんの家」建設地にて、土地の神を祭り、
無事の工事を祈る「地鎮祭」が行われました。

施主、施主ご親族、施工、設計、関係者みなで集まる
ことが出来ましたので、敷地境界や内外環境の再確認、
雪降る町ならではの敷地内融雪の方針など、
ざっくばらんに意見交換。大変良い機会でもあります。


祭事の終盤、土地の四隅をまわりお酒で清めたあと、
皆で少々のお酒を頂くのですが、
いっしょに昆布とスルメが配られ食べました。
全国的には多い風習なのでしょうか、私自身は初めて。
一つ一つが、地域性を感じる貴重な経験となりました。


本件工事のご担当は、上越市を拠点にご活躍される
株式会社カネキ屋工務店さんです。
実施設計図をお渡しし同時に数社で見積り算出して頂く
「相見積り」を経て、施主・設計・関係者相談の上、
最終的に満場一致で決定いたしました。

地鎮祭後、カネキ屋工務店さんオフィスに移動。
本件施主と施工者の間で交わす「工事契約」の手続きが
行われました。
事前に準備頂いた書面を、皆で確認するかたちで進行。
木造の優しくシンプルなオフィス空間でリラックスした
雰囲気のなか、ご契約に立ち合うことが出来ました。

このオフィス空間の設計は、本件工事担当の小林さん
とのこと。とても素敵でした。



今回の建設場所は、海岸から1キロ圏内。
夏の蒸暑さと積雪ある冬の寒さ対応が必須となります。
その対策として本件建物で採用する水蓄熱システム担当
株式会社イゼナ前田さんに、終日ご助力頂きました。

イゼナさんの計画は、薪ストーブの熱を無駄なく蓄熱し、
人の出入りが頻繁な店舗と住空間を上手く暖めるという、
シンプルで新しい発想のしくみです。担当前田さんの
ご提案で、採用予定の薪ストーブを実際に燃焼させ、
現場に活かせるよう熱の伝わり方を専用の計器で計測・
分析する作業をご自身で行って頂きました。実験場所は、
本件薪ストーブ販売施工の有限会社グッドライフ上越さん。
担当の伊藤さんに、ご協力頂き無事実験が出来ました。
ありがとうございました。

雪降る町、上越市の店舗併用住宅「和定食屋さんの家」。
いよいよ着工です。