木陰のある「立ち寄りベンチ」♪

2016年08月14日

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木陰のある「立ち寄りベンチ」♪

 

住まいの敷地と道路のちょうど境に設けた木製ベンチ。
花壇の可愛らしい花。背の高い植栽による木陰。
街並みを和らげ、道行く人々が、ちょっと荷物を
置いたり休んだり。。
どうぞご自由にお座り下さい、と語りかける場所。
誰もが心地良く利活用出来る、
ユニバーサルデザインを目指した街角です。

これは、古川都市建築計画で設計しました
永く楽しむ家」の外構で、
「立ち寄りベンチ」と名付けています。
お住まいのご家族から、嬉しいスナップ写真を
送って頂いたので、ご紹介させて頂きました。

ささやかでも、住まいが街に開くと素敵ですね。

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震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」 事例紹介

2016年04月30日

 

『 永く楽しむ家 』
 

<建築概要>
2014年11月22日に発生した、長野県神城断層地震により被災した一戸建て住宅を、全改築する震災復興再生リフォーム。大屋根の瓦が落ち損傷、内外壁の割れも広範囲だったため、応急処置で無く重い瓦屋根の形状変更含む地震に強い耐震改修を行いました。より永く楽しく住まう家となるよう、屋内は床・天井仕上げに地場産信州唐松の無垢板を採用。既存の庭の眺めや自然通風・自然採光を重視しました。屋外は将来の介助動線を考慮した屋外スロープ設置など、バリアフリー化に配慮。私道に面する塀の一部をあえて開放し、ご近所の気軽な行き来を促す「立寄りベンチ」を配置するなど、声掛けや互いに助け合える街づくりを視野に入れた住空間になりました。

場所:長野県長野市
構造:木造2階建て(改築)
敷地面積:241㎡(73坪)
建築面積:126㎡(38坪)
延床面積:186㎡(56坪)
設計:古川都市建築計画
施工:(株)飯島建設イイケンハウス
写真:関係者スナップ撮影

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「永く楽しむ家」 リビング家具選び

2015年12月14日

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◆ボーコンセプト横浜港北店内。展示されているソファ
に座り、皆で意見交換。

竣工間近の「永く楽しむ家」。
以前からお持ちの家具や、本体工事に合わせて製作する
造作家具など、新旧が混在する空間となります。
新しく購入するリビングソファの選択が悩ましい、
と施主ご家族よりご相談がありました。

私の場合、実は、こうしたご相談が、とても嬉しい。
ご依頼がある場合は、意匠やコストなど加味しながら
出来る限りバランスのとれた家具をご一緒に検討します。

長野で進めているプロジェクト。従ってご家族は長野に
おられるのですが、今回は観光を兼ね横浜に出掛けて
頂けることが分かったため、オススメ家具店めぐりの
日程を、私の方でコーディネートしました。

デンマーク家具を扱うボーコンセプト横浜港北店で
店長の斎藤さんに、機能性・快適性・意匠性など
細かくアドバイス頂きました。事前に皆で候補を検討
してあったので、当日は色合いや生地選びなど
限られた時間内で、順良く実物サンプルを体感。
心地よいソファが、選定出来たと思います。

斎藤さん、ありがとうございました。
ご家族皆さま、良いお買い物が出来ましたね。
お住まいへの搬入が楽しみです。

※ボーコンセプト家具は今年竣工した【図書館のある家】
 でも採用しています。

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◆店内での家具選びでは、PCを使った家具配置
 シミュレーションをして頂けます。

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◆実物サンプルを使った、色合いや生地選びを納得
 いくまで試すことが出来ました。

「永く楽しむ家」最後の3者打合せ

2015年12月8日

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◆震災で瓦が落下した入母屋形式の大屋根は、なだらかな
片流れ屋根に改築。被害の大きかった土壁の外壁も耐震補強し
修繕の目処が立ちました。これで安心です。

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」は、
年内に概ね竣工を予定しています。
施主・施工・設計が集まる、最後の現場打合わせを終えました。

概ね竣工とはどういうことか?
本件は、工事全てが竣工していない状態で一端お引渡しします。
施主ご家族は、仮住まいから引っ越し、住み始め、
暮らしながら、適切なタイミングで残りの工事を行う工程。
来年4月に全体の完成を予定しています。

長野市のプロジェクト。工期・工程の状況から、
外壁のモルタル下地が乾くタイミングで雪が降る可能性があり、
吹付け仕上げを、あわてて行うことが得策でない。
気候が安定する春に、外壁や庭などの外構工事を行う方針と
して、施工の飯島建設様からご提案頂き、施主ご家族と
相談の上進めています。

結果として、住みながら窓から見える外構計画等を練り直し、
諸々微調整できる良い機会となりました。
少し先になりますが、より全体の仕上りが楽しみです。
関係の皆さま、よろしくお願い致します。

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◆屋根仕上げの検査立会い。ガルバリウム鋼板仕上げによる
大らかな一寸(1/10)勾配の屋根下端に、雪止めも
しっかり付き安心。飯綱山は雪化粧です。

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◆外壁モルタル下地の下塗り。順調です。

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◆屋内の最終打合せ。手際良くメモを取る現場監督竹内さん
による施工図を中心に、内装おさめの最終チェック。

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◆新築と違いリフォーム工事は、現場の進捗に合わせ
図面をおこし、臨機応変に調整が必要な場面が増えます。
写真は屋内建具まわりの施工図。

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◆リビングダイニングの天井は、床仕上げと同じ信州唐松
仕上げ。下地や照明設備の位置を確認しつつ慎重に施工。

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◆既存の塀を一部解体することで、バリアフリーに配慮した
伸びやかな外構へリニューアル。完成は少し先になります。

番外編?
長野~東京間の新幹線乗車による移動で進めてきました
現場監理。東京駅ホームのキオスクで、いつも購入していた
私の定番、5色おにぎり「むすっこ」。
時間があるので、食べながら図面チェックしたり、新たな
プロジェクトのアイディアもねったり。
少し前なのに、ちょっぴり懐かしい。笑
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「永く楽しむ家」 改築における基礎工事。

2015年11月14日

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◆土間コンクリート打設前の状況(撮影:飯島建設 竹内氏)
 

「永く楽しむ家」は、基礎工事の工程。

既存の基礎補強として、屋内側地面が露出している部分に
土間コンクリートを打設し強度を高める、
改築ならではの工程といえます。

湿気が上がらないよう地面に防湿シートを敷き込んだ上に、
鉄筋を配します。アンカーにより既存の立上がり(布基礎)
にしっかり緊結することで、基礎全体を一体とする方法を
採用しています。

コンクリートの打設が終了。施主・施工・設計の3者で、
きれいに打ち上がった土間コンクリートを確認。
しっかりした足元が確保され安心しました。

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屋内床下となる土間コンクリートの上は、各設備配管の
ルートになります。ガスの床下配管ルートなど、仕上がる
と隠れてしまう部分の打ち合わせが、しっかり出来ました。
また、居間の床に設けるガス取出し口は、実物サンプル
を使って検討させて頂くなど、
関係の皆さま、様々事前準備ありがとうございました。

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「永く楽しむ家」 改築における土工事。

2015年10月20日

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◆手押し車の往復ルートを確保しながら、土を排出。

「永く楽しむ家」現場は、コンクリート土間基礎工事に
先立ち、屋内側既存の土をすき取り運び出しています。

ゴロゴロ出てくる石とともに、土を手作業で運び出す作業。
新築工事と決定的に違う点は、
作業車両や機械が持ち込めないところ。
ほぼ全て手作業で土を掘り、手押し車(通称:ねこ)で
往復し、排出を繰り返す。

近日着手の土間コンクリート配筋作業に備え、
基礎底の状態や基礎の構成にかかわる重要な工程。
よろしくお願い致します。

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「永く楽しむ家」 解体作業の終了

2015年10月7日

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◆床・壁・天井が解体され、長い間隠れていた主要構造の状況
 が明確となりました。
 

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」。

解体作業がほぼ終了し、隠れていた部分を皆で確認するため
施主・施工・設計の3者で集合。
選択肢がひろい屋内外の仕上げ素材や色なども、色々な
立場や見方で話をしながら決めるという主旨もありました。

打合せに先立って、既に現場監督の飯島建設竹内さんより
施工図を頂いてました。
乗り越えるべき課題や問題が共有でき検討内容が一目瞭然、
明快な手描きの施工図です。
現場に向かう新幹線車中で、頂いた施工図を再度確認させて
頂きました。現場で話したいことも、しっかりイメージ
でき心強いです。

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◆施工図確認 @新幹線はくたか

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◆施主ご夫妻とサンプル確認。

現場を皆で確認。
温存する部分や、一時撤去し最終的に戻す考えの部分など
全て解体する作業に比べ、手順が複雑で、時間もかかる
作業であったことが、ひしひしと伝わってきます。
下地となる構造部分の確認が出来たことにより、
設計時の方針で、屋内外各仕上げが概ね予定通りの仕様で
進められそうです。

現場監督竹内さんによる、事前の施工図作成、
全ての検討用建材サンプル・色見本の持参、打合せ手順の
メモ用意。打合せでは、そのメモの上に決定事項を議事録
としてしっかり記録。全て順良く進めて頂きました。

私自身、横浜からの遠方現場監理。この日も
打合せ時間が少しでも無駄になることがないよう、
施主ご夫妻のご協力、飯島建設大久保さん、宮入さんにも
各場面サポート頂きました。

皆さまありがとうございました!

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◆竹内さん打合せ記録の様子。

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◆施主ご主人と古川で、既存柱の欠損・不備状況を確認。
 飯島建設大久保さんよりご提案のあった、構造補強方針
 をお話することが出来ました。(飯島建設宮入さん撮影)

 

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」着工。

2015年09月23日

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◆図面と解体状況を見比べながら、全体を視察しました。
屋内では脚立なども活用し、天井裏等隠れていた部分も確認
出来て、良かったです。(飯島建設宮入さん撮影)

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」が着工し、
解体工事が始まりました。
温存し、活かす部分を残しながらの解体作業。
慎重に進めて頂いています。

築35年(1980年竣工)旧耐震基準で竣工した
木造2階建ての住宅ですが、施工 飯島建設の皆さまと、
実際に現場を回りながら、感じたことがあります。

残っている当時の図面の通り、基礎や筋交もきちんと施工
されており、目立ったシロアリ等の害もなく、
見えていなかった下地部分等も、比較的健全な建物と
いう印象です。
つまり、しっかり設計され、しっかり施工されている
住まいであったにもかかわらず、震度5強の地震に対応
出来ず、屋根瓦の落下、雨漏りや内外壁の割れ、
仕上げの脱落などが、全体に渡ってあったという事実。

想定外の状況が重なったのかもしれない、という見方も
出来ますが、やはり改定された1981年以降の
新耐震基準をみつめ、改めて学ぶ機会と考えるべきです。
気を引き締めて参ります。

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◆飯島建設 宮入さん、竹内さん、大久保さんに
 立会って頂きました。ありがとうございました。

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◆1階外壁の解体。温存する屋根の軒天井と外壁が互いに
 繋がり、解体工事を難しくしています。皆で今後の方針を
 話し合いました。

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◆屋内外とも、小舞竹(こまいたけ※)を使った土壁を下地
 とした壁であったことが良く分かります。
※粘土質の土壁を塗込むため、割り竹を格子状に編んだ下地。

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◆キッチン部分の外壁も解体。キッチン本体は温存なのですが
 外壁是正工事を行うため一端撤去し、再び戻す工程です。

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◆2階居室の天井を先に部分解体し、小屋裏部分を確認。
 大屋根を支える梁は図面と比較的整合した太鼓梁※でした。
※無垢木材の円形断面材料で、両側を切り落とした梁。 
 

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」工事契約へ。

2015年09月8日

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◆和やかな雰囲気のなか工事契約を進めて頂きました。

春より進めて参りました、
リフォーム住宅「永く楽しむ家」
先日、実施設計が終了し、
同じ図面で、施工会社様3社に見積りを依頼。
精査・検討を行って参りました。(相見積り)

本日は、決定しました長野市の飯島建設株式会社様と
施主ご夫妻との工事契約に、設計者として立ち会いました。
場所は、工事を行うお住まい。
改築ならではの工事の段取り、ご契約内容や
ご入金の日程など、皆で一つ一つ丁寧に確認出来ました。

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◆激しく割れた床の間の壁。

本件は、2014年11月22日に発生しました、
長野県神城断層地震により被災した個人住宅を
より永く楽しく住まう家に全改築する
震災再生リフォーム住宅プロジェクトです。
和やかな工事契約の一方で、お住まいの切迫した状況を、
皆で再確認するという貴重な機会でもありました。

既存の庭、自然通風や採光を活かした心地良さ、
バリアフリー化やご親族皆が集まり楽しめる住まい
を目指し、いよいよ着工です!

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◆随所にみられる外壁の亀裂。屋根や外壁からの
雨水進入も心配されます。