一戸建て住宅『茶の間リビングの家』完成見学会のお知らせ

2024年01月6日


 

『茶の間リビングの家』完成見学会のお知らせ
 

古川都市建築計画と横浜の工務店さん(株式会社中山建設)が協働で設計を行ないました、新築一戸建て住宅『茶の間リビングの家』完成見学会(事前予約制)を開催します。家づくりの参考として屋内外全体を体感頂ける機会。当日は設計担当した古川達也が、見所を解説しながらご案内いたします。ウッドフェンス、ウェルカムベンチ、ウェルカムガーデン、深い軒下のポーチ、金属製雨樋、玄関ベンチ・小物置き手摺り、茶の間スタイルのリビング、縁側、大型木製サッシ、6枚引き障子戸、キッチン・書棚・収納などオリジナル造作家具、オリジナル引戸建具、床下エアコン、屋根外壁にセルロース断熱材採用、湯布珪藻土仕上げ、杉無垢板フローリング、コルクタイル床、畳床など手づくりの見どころ多数。是非ご参加下さい。
古川都市建築計画 古川達也

日時:2024年1月20日(土)10〜16時(事前予約制)
場所:横浜市青葉区
※田園都市線「藤が丘駅」から徒歩20分、詳細は別途ご連絡いたします。(駐車場がありませんので予めご了承下さい)
※参加ご希望の方は1月16日までに、参加人数と概ねの来場時間帯を古川都市建築計画ホームページお問合せフォームより連絡頂き、ご予約をお願いいたします。
 

『茶の間リビングの家』概要
懐かしさを感じる「茶の間」スタイルを取り入れたリビングのある住まいです。料理をする場所としての台所と、家族が食事やだんらんを過ごす畳の床を備えたリビング。季節によって、ちゃぶ台やコタツを使う楽しみもあります。リビングと家庭菜園のある庭との間には縁側空間があり、障子戸の開閉による開放性や、閉じた時の落ち着きなど、暮らしのシーンに合わせ、印象や居心地を調節出来る工夫があります。

□ 用途:個人住宅(家族構成:40代夫婦+子供2人)
□ 構造:木造2階建て
□ 敷地面積:207.50㎡(62.77坪)
□ 建築面積:63.87㎡(19.32坪)
□ 延床面積:106.82㎡(32.31坪)
□ 長期優良住宅
□ 断熱性能:UA値0.46 等級6
□ 耐震性能:許容応力度計算 等級3
□ 設計施工:中山建設
□ 設計協力:古川都市建築計画 古川達也
□ 構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
□ 植栽設計施工:草のよしだや
 


施工中の玄関小物置き手摺


施行中の茶の間リビング

 

年末年始は12/29から1/4までお休みさせて頂きます

2023年12月29日

 

年末年始のお知らせ
 

設計しました横浜市神奈川区の個人住宅「永く住まう平屋」が竣工し、家づくりを検討されている一般のお客様を対象とした完成見学会を開催。翌日、施主ご夫妻へのお引渡しが無事完了し大変お喜び頂きました。2024年も施主ご家族の笑顔が目に浮かぶ住まいや建築を目指し、頑張って参ります。

年末年始は12/29から1/4までお休みさせて頂きます。期間中ご不便をお掛けいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。お問合せにつきましては、1/5(木)以降順次対応させて頂きます。皆様くれぐれも健康にお気を付け頂き、良いお年をお迎え下さい。

 

古川都市建築計画一級建築士事務所  代表 古川達也

 


お引渡し日のリビングダイニング。ご夫妻が楽しみにされている家庭菜園の南庭から、あたたかい陽の光が差し込んでいました。 撮影:古川達也

 

木造平屋建て住宅『永く住まう平屋』完成見学会のお知らせ

2023年12月12日

 

『永く住まう平屋』完成見学会のお知らせ

開催日:2023年12月16日(土)
場所:横浜市神奈川区
※ご参加の方に詳細をお知らせいたします。
時間:10:00〜16:00
※完全予約制(家づくりをお考えの方)
予約お問合せ:古川都市建築計画(12月15日まで)

古川都市建築計画と横浜の工務店さん(株式会社中山建設)が協働で設計を行ないました、新築住宅の完成見学会(完全予約制)を開催します。シンプルで飽きのこない空間構成や職人さんによる手作りの内装仕上げなど、家づくりの参考にして頂けます。当日は設計担当した古川達也が、見所を解説しながらご案内いたします。個人住宅を丸ごと体感頂ける貴重な機会。是非ご参加下さい。
古川達也
古川都市建築計画一級建築士事務所
 

『永く住まう平屋』概要
ご子息が自立しご夫婦2人で住まう家。「2人で住むのだから大袈裟な空間はいらないね」「地面に近い平屋で家庭菜園が目の前にあるといい」「子供たちが帰れる部屋は必要だけど掃除が大変だから小さくて十分」「車は必要なくてもサポートして下さる方は車で来るだろうから駐車スペースはいるね」など出来るだけ永く楽しく過ごすため、互いに必要なことを見極め、自然と住まいの全体が見えてくるような家づくりとなりました。

□ 用途:個人住宅(家族構成:60代夫婦)
□ 構造:木造平屋建て
□ 敷地面積:201.41㎡(60.92坪)
□ 建築面積:98.20㎡(29.7坪)
□ 延床面積:90.26㎡(27.3坪)
□ 長期優良住宅
□ 断熱性能:UA値0.41 等級6
□ 耐震性能:許容応力度計算 等級3
□ 設計施工:中山建設
□ 設計協力:古川都市建築計画 古川達也
□ 構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン

 

システムキッチンに足す造作カウンターの位置や高さ確認

2023年08月30日


キッチンの造作カウンターを仮で再現し、皆で位置や高さを確認。脚立の高さが偶然丁度良かったので採用。

 

横浜市神奈川区の新築住宅計画「永く住まう平屋」現場。指定確認検査機関による中間検査を終え、工事は丁度中間地点と言えます。本日は施主ご夫妻をお招きし、現場屋内外を皆で見ながら、状況に合わせ設計内容を確認したり調整したりする現場定例打合せ。中山建設小倉さんの舵取りで、屋内外とも仕上げ工事の工程に入る前となる、下地や設備配管などに関わる調整を見極める大事な打合せとなりました。

屋内全箇所の造作については、皆で現場をくまなくまわり、図面と照らし合わせ各形状の最終確認です。特にリビングダイニングのオープンキッチンとなる場所では、システムキッチンに対してリビング側に足す造作カウンターを仮で再現。設置予定箇所に、現場搬入されていたフローリング材で概ねの位置と高さに近い形を作り、ご夫妻に見て頂くことになりました。高さや位置の微調整が目的でしたが、現在の方針で良いことを皆で確認することが出来たので、とても良かったと思います。

他には造作テレビ台の位置や高さ。ベランダの造作物干しバーの位置や高さなども、しっかり確認出来ました。屋外では、外構階段部分を照らす照明器具の位置や仕様を、実際の場所に立ち皆で確認することが出来ました。どの現場でも常に行っている打合せですが、やはり現場で実際の空間や雰囲気を感じながら仕様を最終決定出来ると安心と言えます。

 


屋内では、現場と図面と照らし合わせ各形状の最終確認が出来ました。


屋外では、外構階段部分を照らす照明器具の位置や仕様を、実際の場所に立ち皆で確認出来ました。

 

8/11から8/16まで夏季休暇を頂きます

2023年08月10日

 

古川都市建築計画は、8/11から8/16まで

夏季休暇を頂きます。

台風の影響や暑さ対策、

くすぶっているコロナ対策など、

お出掛けには充分お気を付け頂き

皆さま良い夏休みをお過ごし下さい。 

古川達也

 


夏休み明け、横浜市港南区の個人住宅「ミッドテリアをもつ家」は、いよいよ工事が大詰めです。(撮影:中山建設)

 

これからのSMILE HOME展 ご来場ありがとうございました。

2023年05月20日


参加メンバー集合写真。 撮影:長尾謙介

 

建築家31会の家づくり展示会 vol.33
『これからのSMILE HOME展』
ご来場ありがとうございました。

 

建築家31会の家づくり展示会『これからのSMILE HOME展』。5月9日~14日の6日間、目黒区美術館 区民ギャラリーで無事開催されました。31会ホームページや駅ポスター掲示で知りご来場された皆さま、目黒川散策や目黒区美術館観覧からお立ち寄り下さった皆さまなど、多くの方々にご来場頂きました。ありがとうございました。
次回開催も、家づくりをお考えの皆さまのご期待に応えられますよう、メンバー一同、より工夫して参ります。体験会や見学会など各種イベントは、古川都市建築計画ホームページや建築家31会ホームページで随時ご案内して参りますので、チェックして頂けましたら幸いです。

 


JR目黒駅前のポスター掲示案内。

 


中目黒駅改札前ポスター掲示案内。

 



会場は緑豊かな公園内の区民ギャラリー。

 



地下1階のギャラリーですが、ライトコートがあり明るい雰囲気のギャラリーです。建築家による住まいの事例パネル展示、模型展示、映像展示がゆったり楽しめる会場になりました。

 



「これからのSMILE HOME」テーマ展示。ポスト・コロナを見据えたSMILE HOMEとは?各建築家が考える住まいのビジョンとして、笑顔になれる暮らしや住まいの実例パネル展示を行いました。

 




古川は、以前のイベント(vol.25横浜赤レンガ会場開催)にお越し頂いたお客様の店舗併用住宅「和定食屋さんの家」模型を展示しました。模型をのぞき込むのは友人の小山さんで、展示会場に駆け付けてくれました。ありがとう!「和定食屋さんの家」詳しい解説はコチラ→

 



「住まい温熱環境を担う水蓄熱システムの展示」。株式会社イゼナさんによる屋内の温熱環境を担う「水蓄熱アクアレイヤー」実物素材サンプル展示。古川が模型展示した店舗併用住宅「和定食屋さんの家」で採用している水蓄熱システムです。詳しくはコチラ→

 



「BIMデータを活用したVR空間体験展示」。グラフィソフトジャパンさんのBIMソフト「Archicad」で建築設計された作成データを、そのまま空間体験できるVR機材の展示です。

 




「木造住宅制振装置の実物体感展示」。株式会社evoltzさんによる地震対策としての木造住宅「制振装置evoltz(エヴォルツ)」実物体感展示です。震度3相当の振動と制振を体感できる貴重な機会。地震が続いたこともあり来場者皆さまの関心の高さを感じました。

 



展示会2日目。わたくし古川は設計した住まいの建設現場から、中山建設小倉さんと一緒に現場の様子をインスタライブで配信。ライブ映像は会場のスクリーンで映像展示として映し出すことが出来ました。@横浜市港南区「ミッドテリアをもつ家」ライブ動画の録画はコチラ→

 



本展示会は初めて利用させて頂いた会場。出展者皆で設営しましたが、会場の骨格や機材の整理が行き届いた、とても利用し易いギャラリーでした。わたくし古川は天井スポットライト設置を担当♪(撮影はメンバーの佐野さん。写真ありがとう!^^)

 



今回展示した「和定食屋さんの家」は1Fが和定食のお店【和みめしやHAJIME】2Fがその店主の住まいです。店主である奥様がインスタグラムで展示会の宣伝をして下さいました。大変嬉しいことです。この場をおかりしてお礼申し上げます。ありがとうございました。

 

※以前の相談会開催の様子です。合わせてご覧下さい。

vol.32 開催の様子(池袋 東京芸術劇場開催)
vol.31 開催の様子(横浜赤レンガ開催)
vol.30 開催の様子(江東区文化センター開催)
vol.29 開催の様子(新宿パークタワー開催)
vol.28 開催の様子(横浜赤レンガ開催)
vol.27 開催の様子(豊洲開催)
vol.26 開催の様子(新宿パークタワー開催)
vol.25 開催の様子(横浜赤レンガ開催)
vol.24 開催の様子(新宿パークタワー開催)
vol.23 開催の様子(新宿パークタワー開催)
vol.22 開催の様子(横浜赤レンガ開催)
vol.21 開催の様子(新宿パークタワー開催)

 

『長い土間で迎える家』が竣工しました。

2023年04月6日

 

『 長い土間で迎える家 』
 

<建築概要>
家族や来客を迎えやすい間取りや空間を目指した住まいです。屋内は奥へ続く長い玄関土間が特徴。気分や状況で、手前でも奥でも大人数でも楽に靴を脱ぎくつろげます。廊下のスタディコーナー、階段のベンチ、畳室の小上がり、公園が借景のテラスなど、様々な居場所が吹き抜けで繋がる住空間です。屋外では急な来客などにも対応する3台分の駐車スペースを確保。深い庇の玄関前は雨天でも傘などを扱いやすく行き来できます。

場所:神奈川県大和市
用途:個人住宅(夫婦+子供2人)
構造:木造2階建て
敷地面積:216.02㎡(65.34坪)
建築面積: 62.75㎡(18.98坪)
延床面積:111.79㎡(33.81坪)
長期優良住宅
断熱性能:UA値0.46 等級6
気密性能:C値0.2(気密試験を実施)
耐震性能:許容応力度計算 等級3

設計施工:中山建設
設計協力:古川都市建築計画 古川達也
構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
植栽設計施工:草のよしだや
写真撮影:塚本浩史
 


公園の緑が借景の広いテラスが印象的。施主ご夫妻が様々な実例から好みで決めたオフホワイト色の外壁が素敵です。程よい高さのウッドフェンスでプライバシーを確保しています。
 


車で来られる来客も迎えやすいよう3台分の駐車スペースを確保。最大90センチ高低差のある敷地。大きな庇下に玄関近くで自転車が置けるようスロープを設置しています。
 


深い庇の玄関ポーチ。玄関先は家族で日々見守れる家庭菜園。立ち話ならぬ座り話のできる屋外ベンチや、季節感のある植栽(設計施工:草のよしだや)が嬉しい。
 


奥行きある長い玄関土間が、家族や来客を迎えます。食材を最も最短で運べる位置に、キッチンが配置されています。
 


キャンプやスポーツなど、外使いの道具を直ぐに出し入れできる土間収納を玄関横に配置。コート掛けも便利です。
 


住まいの奥まで続く、墨入りモルタル土間の玄関。直ぐに2階へ行きたい時は奥で靴を脱ぎ、ごろ寝したい時は畳小上がりで靴を脱ぐなど、気分や状況で多様な行き来が楽しい。
 


長い玄関土間。大人数の来客を互いに気兼ねなく迎えられます。狭い玄関で他人の靴を踏んでしまうようなこともありません。笑
 


長い玄関土間から立体的に広がるリビングの吹抜け空間。公園の緑を借景とするテラスへ繋がり開放的です。ウッドフェンスによって道行く人の視線が気にならずくつろげます。
 


19畳のリビングダイニングは、テラスや畳室と繋がりさらに広がりを感じます。ダイニングテーブルは、施主ご夫妻が以前からもっていた2.5mの無垢ウォールナット天板。
 


小上がり下は引き出し収納で便利。座布団マットやブランケットなど、たっぷり収納可能。急な来客でも皆で直ぐに出し入れしリラックスできます。
 


オープンスタイルのキッチンは、背面収納含む全てオリジナル造作。天板はステンレス、面材はシナ合板ですっきりシンプル。シンク下はオープンでゴミ箱が納まり機能的です。玄関土間に直結。奥は土間収納でキッチンパントリーも兼ねます。
 


玄関土間に面するトイレ前の手洗い。来客も使う場所として、おもてなしの気持ちが表現されたご夫妻選定の照明器具がカワイイ。カウンター下はお掃除ロボットの基地になっています。
 


玄関土間によって離れのような佇まいとした畳室。2方向から出入り可能で楽しめます。リビングとの間を引込戸で仕切ることで客室になります。
 


リビングと繋がりながら間合いのとれる場所として、階段下は子供の遊び場。2階の廊下は家族共有のスタディコーナー。家族の気配を感じながら、様々な居場所で過ごせる工夫です。
 


2階廊下のスタディコーナーは2.7mの広々カウンター。吹抜けを介してリビングダイニングと繋がるため孤立せず安心。手触りと開放感を優先した木製手摺。子供たちが小さい間は転落防止ネットを取付け予定。
 


将来家具や建具などで緩やかに分けても使える子供室。当面ファミリールーム的活用のセカンドリビングになります。来客を招く1階のリビングが片付きやすくなる狙いもあり。奥は主寝室ですが子供たちが小さいため、しばらくは家族4人仲よく一緒に就寝。
 


2階のプライベート空間。ご家族で選んだシンプルなユニットバス、ガス乾燥機とたっぷり収納のある洗面脱衣室、トイレが一直線ひと繋がりで快適です。
 


来客も使う1階トイレ。施主ご夫妻支給の照明器具は機能性だけでない魅力で、さりげない演出。来客へのユーモアと心配りを感じる、ご夫妻らしい空間になりました。
 


リビングの一部でもある階段は、下部2段が広くベンチ状になっています。リビングで過ごす人と心地良い距離感で対話出来る場所でもあります。
 


玄関土間に面する畳室の小上がり。出掛ける前の対話、帰宅後の高揚感で対話、様々なドラマが生まれる場所になりそうで楽しみです♪
 


畳室外側は隣家が接近しているため、地窓で自然の採光と通風を確保。隣地境界との間でメンテナンスしやすい鉢植え植栽を置くことで安らぎます。収納戸棚を浮かせゆとりを生み出しつつ、床下エアコンのメンテナンス空間と来客の荷物置場を兼ねています。
 


2階は吹抜け周りをぐるっと回れて快適。吹抜けを介した立体的な広がりと、家族の気配を感じることができます。
 


大きな掃き出しサッシでリビングと繋がるテラス。施主ご主人自ら楽しみながらウッドデッキを作る予定。DIYしやすいよう本工事でコンクリート土間を打設してあります。「バーベキューしやすいしコンクリートのままでもイイかも?!」意外にみな共感してます。笑
 


隣家の庭木が借景となる玄関ポーチ。公園の緑が借景となるテラス。周辺環境を活かした住まいが実現しました。春は満開の桜が来訪者を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 


テラスのウッドフェンスと同じ、優しい表情の杉板材をデザインの一部に用いた門柱。夕暮れ時、落ち着いた明かりがともり家族や来客を迎えます。(写真:古川都市建築計画)
 

 

『屋外と屋内とその間がある平屋』が竣工しました。

2023年03月19日

 

『 屋外と屋内とその間がある平屋 』
 

<建築概要>
農作業を日常とするご家族の住まう家。休憩や農作物の一時置き、道具のメンテナンスや車両の横付け、来客の立ち寄り空間として、屋外と屋内の間を広く確保しています。縁側や土間空間、深い軒下空間など、住まい屋内と屋外の中間的空間を重視し、利便性と快適性を目指した住まいです。

場所:神奈川県相模原市緑区   
用途:一戸建て住宅
構造:木造平屋建て
敷地面積:319.92㎡(96.78坪)
建築面積:123.15㎡(37.25坪)
延床面積:121.31㎡(36.70坪)

建築設計:古川都市建築計画
構造設計:リーフ・アーキテクツ・デザイン
施工:(有)山崎建設設計事務所、棟梁:佐藤明
敷地測量:株式会社ランデックス
地盤調査・地盤補強計画:HGサービス株式会社
埋蔵文化財調査:相模原市文化財保護課
土工事・基礎外構工事:(株)鳶山口工業
屋根板金工事:株式会社高木
断熱工事:株式会社キムラ
左官工事:佐藤達左官
塗装工事:有限会社山口塗装
内装工事:内田工芸
電気設備工事:松石電気
給排水設備工事:日湘工業株式会社
浸透系コンクリート工事:PUMPMAN株式会社
合併浄化槽工事:相模原市

 


山並みと呼応するシンプルな切妻屋根の平屋。玄関の目隠しや風除け機能を担う木板壁が、住まいの顔になっています。
 


農作業のトラックにも充分に耐荷重対応、無数の穴が開いた外構コンクリート床「Dotcon (PUMPMAN株式会社)」が実現。敷地内で雨水を自然浸透させ、土地の呼吸を止めない画期的な特許技術です。神奈川県初採用とのこと。
 


もとは敷地全体が田畑で前面道路より低い。道路との境は程よい植栽を予定しています。今後施主ご家族が楽しみながら植えていきます。
 


車両も横付けしやすい深い庇のポーチ。木板壁の両側から玄関引戸へアプローチ可能。
 


農作業の休憩ができる玄関土間。スロップシンクで直ぐに手も洗えて便利です。引戸を開けると、居間のキッチンにも縁側にも、直接最短で行ける間取り構成。風が気持ちいい季節は、玄関引戸を開けたまま過ごす想定です。
 


玄関土間にある、もう一つの出入口としての勝手口(引戸)。農作業中の主動線で、作業中でも下足のまま使用出来るトイレと縁側に直結しています。
 


泥汚れなどジャブジャブ洗えるスロップシンクや、下足で使えるトイレを備えた広い玄関土間。農作業仲間と、立ち話ならぬ座り話が出来るベンチや靴箱は、家族に合わせたオリジナル造作です。お茶飲みできるミニテーブルを置く予定。
 


屋外と屋内の間にある玄関土間。例えば農作業の長靴をベンチに座って楽に履く。立ち座りは手触りの良い木製(杉材)手摺が助けとなり、その手摺は居間や寝室まで続き快適です。玄関マットの大きさや形状は、住まい手が楽しみながら決めます。
 


手触りの良い大工さん手作りのオリジナル木製(杉材)手摺。
 


杉の梁を現しとした居間空間。棟梁手作りの神棚が心強いです。住まいの主要材は柱や梁など全て地元産のスギ・ヒノキ。床も幅広のヒノキ無垢板材で気持ちいい。引戸を開けると、主寝室と居間と縁側が一気に繋がります。
 


縁側から直接来客をお迎え出来る畳室。里帰りのご家族や農作業を手伝うご親族、農業体験の子供たちが来ます。引戸の先には、洗面トイレなど水回りまで手触りの良い木製(杉材)手摺が続き快適です。
 


手触りの良い木製(杉材)手摺は、将来介助もしやすい広いトイレの中まで連続。とても安心です。
 


使い勝手など、ご家族皆で選定したシステムキッチン。奥には洗面・トイレ・脱衣・風呂が家事動線最短で配置されています。
 


オープンスタイルのキッチン。居間との境はオリジナル造作家具の幅広カウンター棚。丸穴の下にはコンセントがあり、配線が邪魔にならない。
 


居間やキッチン、畳室や玄関土間と、引戸で繋がる縁側空間。大きな掃き出し窓は、親しい来客を南庭から直接招いたり、梅干づくり作業などが快適に出来るよう意図しています。
 


地域との繋がりを大切にしてきたご家族の、新しい住まい。未来の暮らしと地域の活動を応援出来る住まいが実現しました。

 



ご家族が毎年手掛ける、手作りの梅干づくり。遠方のファンからも発注のある評判の美味しい梅干です。新しい住まいの南庭で、大変楽しみな再スタートとなります。

 

写真:古川都市建築計画

 

『心地良い風と緑のある家』が人気事例ベスト5に @建築家31会

2023年02月20日

『心地良い風と緑のある家』が人気事例ベスト5に
@建築家31会ホームページ

弊所設計の個人住宅『心地良い風と緑のある家』が、所属する建築家31会ホームページ内における、検索数を評価軸とした2023年初回評価「人気事例BEST5」に選定され、第3位となりました。お時間のございます時に、ぜひ事例写真をご覧下さい。古川達也

 

建築家31会ホームページ

直近2ヶ月「人気事例BEST5」

心地良い風と緑のある家

 

 

埋蔵文化財包蔵地の住宅建設で縄文土器が出土その対処と見解

2023年01月6日


昨年末に足場が解体され新年を迎えました。足場が無くなったことで外構工事が出来るようになり、年始めは浄化槽工事からスタート。外観が現れ「完成が楽しみですね!」と道行く地元の方に声を掛けて頂く場面もありました。2月の完成に向け現場はいよいよ大詰めです。@相模原市緑区、新築住宅計画「屋外と屋内とその間がある平屋(仮称)」

 

埋蔵文化財包蔵地の住宅建設で縄文土器が出土
その対処と見解

相模原市緑区の市街化調整区域。周囲は田畑の広がる自然豊かな環境である以上に、実は埋蔵文化財包蔵地※の指定を受けた土地における少し特殊な家づくり計画として進んで参りました。土地は梅畑だった農地から施主が譲り受け宅地へ転用。住まい本体では、地盤調査の結果から建物下全体を900mm掘って砕石を入れ、地盤を補強して対応しています。その下の土は触らないことを約束することで、文化財保護課の許可を経て住宅建設が可能となった経緯があります。

一方、本件は住宅で生じる下水を排水出来る下水道が現時点で整備されていないため、相模原市の負担で敷地内に合併浄化槽を設置する必要がありました。浄化槽設置で必要な掘削は深さ2m。部分的ですが建物本体に必要だった掘削900mmを超えた深さのため、より慎重に向き合う機会であることは間違いありません。浄化槽設置場所の土を掘り出したタイミングで、文化財保護課担当者の方による調査が入り、私自身も立会いました。

土工事の職人さんがバックホウ(ユンボ)と手掘りで正確に掘削した穴に、文化財保護課の方が梯子で降りて調査がスタート。掘削の表面全体を手作業で薄く土を削ぎ落しながら、何かしらの出土を調べるかたちで進行しました。そして当初から文化財保護課で想定されていた通り、深さ1100~1500mmあたりに周囲より黒い色の縄文時代の地層。深さ1200mmのところから私の目の前で縄文土器のかけらが2つ出土しました。触っても良いとのこと。直接触れ歴史を感じることが出来ました。

<見解>
「土器が出土したとなれば、浄化槽工事はストップですか?」とお聞きしたところ、状況が確認出来たので、本件の場合は現場をとめるようなことは無いとのこと。土器は想定通り900mmより下の出土で、おそらく建物本体の下はさらに多く出土する可能性がある。つまり、住まい全体が蓋のようになり埋蔵文化財がタイムカプセルのように温存される状態。「埋蔵物は技術の進んだ未来の調査に託すかたちとなる。文化財保護の観点から理想的な建設とも言える」そういう見解でした。とても面白い考え方だと思います。

<対処>
土器そのものの対処については、文化財保護課担当者の方が出土した箇所を撮影し、深さや位置関係について克明に記録。予め用意されていたビニール袋に入れ持ち帰りました。丁寧な作業に感銘を受けます。図面に書き入れる様子を見せて頂きながら、目に見える環境を超えた縄文の空間を感じた貴重な時間でした。ご縁で携わることになった家づくり。設計した住まいが「地域の埋蔵文化財を守っている」と思うと少し誇らしい。

 


浄化槽設置場所の土を掘り出したタイミングで、文化財保護課担当者の方による調査が入りました。


掘削の表面全体を手作業で薄く土を削ぎ落しながら、何かしらの出土を調べるかたちで進行しました。


深さ1200mmのところから私の目の前で縄文土器のかけらが2つ出土しました。


触っても良いとのこと。直接触れ歴史を感じることが出来ました。


出土した箇所を撮影し深さや位置関係を克明に記録。丁寧な作業に感銘を受けました。

 

※埋蔵文化財包蔵地とは「地中に埋蔵された状態で発見される文化財」を包蔵する土地、またはその範囲のこと。法律用語だが、考古学用語のいわゆる「遺跡」に最も近い概念である。文化庁によると、貝塚や古墳、城跡、都城などの遺跡(埋蔵文化財包蔵地)は全国におよそ46万箇所存在するとされる。 ウィキペディアより