年末年始は12/27から1/4までお休みさせて頂きます。

2018年12月25日


マリーナベイ・サンズ ホテルの地上57階屋上プール

 

実際に見て触れて感じることの大切さ

今年、久々の家族旅行でシンガポールを訪れました。
兼ねてから是非行ってみたかった
マリーナベイ・サンズ ホテル。
地上57階、世界最大の屋上プールを家族で体験しました。

超高層ビル群のスカイラインに並ぶ、ものすごい高さ。
心地良い水温と水流で絶妙にコントロールされた
巨大プールは、水に身をゆだねると
人工物であることを忘れるほどダイナミックです。

一方、ワクワクの楽しさを支える各部の丁寧な
安全確保や不快でない自然な監視員の配置など、
子供からお年寄りまで、幅広く安心して過ごせる
細やかな工夫満載であることを知りました。

物珍しさ以上に、世界中から集まる人々を、
がっかりさせないサービス精神、おもてなしの精神を
感じることが出来ました。

分野にとらわれず、またインターネット等の情報に
惑わされることなく、街や自然を出来るだけ直接体験し
魅力や反省を、設計活動に活かして参りたいと
思っています。

年末年始は、12/27から1/4までお休みさせて頂きます。
古川都市建築計画一級建築士事務所は、来年も
横浜を拠点に、より魅力ある空間設計を目指します。
皆さま良いお年をお迎え下さい。

古川達也

 

教室がすべて黒板の教室?!

2018年08月20日

ユニークな建物形状の、まつだい雪国農耕文化村センター
農舞台(設計:MVRDV)。ミュージアム機能をもつ
比較的小さな公共施設ですが、屋内外とも来訪者を刺激
する、様々な見所がありました。

例えば、河口龍夫さん「教室」という作品は、
屋内の一室がまるごと作品となった、体験型の作品。
なんと、教室すべてがチョークで描ける黒板塗装で仕上
げられた、まさに教室がすべて黒板の教室です。

来訪者が、自由にどこにでもチョークで描き込める空間。
チョークで何かを描いている子供たちや大人も、
それを生徒のように眺める人々も作品であるような佇まい。
教室であることは、子供でも分かると思うのですが、
明らかに教室とは違う振る舞いが生まれているようです。

実際にチョークを持ってみると、落書きとも何か違う
スイッチが入るような感覚を感じました。
リラックスした空間であるのに、微妙な緊張感もある。
不思議な高揚感と共に、何かを問いかけてくる空間。
たまたま訪れた施設でしたが、良い出会いでした。



手足を伸ばし地面から浮かぶ建築。手足がそのまま
切り込む通路となり、歪な屋内空間を生み出す構成です。
緑の部分が、河口龍夫さんの「教室」という作品。




周囲の自然を眺められる大きな開口部以外は、屋内全てが
黒板塗装された不思議な空間。

 

”川を観る”でなく”川から観る”もう一つの街歩き @利根川源流

2018年08月16日

ヘルメット&ウェットスーツ着用。指導員のサポートを
受けながら、身体ひとつで渓流を下るアクティビティー。
歩いたり泳いだりしながら、これでもかと
川の水にもまれる、キャニオニングツアー※に、
家族4人で参加しました。

国内でもいくつか体験できる場所があるようですが、
今回は夏休み、我々家族の帰省地長野県に近い、
群馬県みなかみ町、利根川源流で行われている
体験ツアー会社(BIGWAVE)に事前予約。初体験です。

さて実際の体験はいかに?!
足がすくむ20mの滝落下は、特に爽快で、
忘れがたいイベント。
家族皆ケガ無く終了し、大満足でした。

一方、何より感じたことは、
”川を観る”でなく”川から観る”もう一つの街歩き。
日ごろ行っている、街歩きの逆だという
不思議な感覚。

川に暮らす小さなカニや魚になったような気持ちで
岩肌に触れ、逃げたり、ぶつかったり、ゆだねたり。
まさに、そそり立つ岩肌を水の中から味わう体験です。
私にとって日常で感じることの出来ない視点場。
とても楽しい、貴重な機会となりました。

※「キャニオニング」とは、アウトドアスポーツの
トレッキング、クライミング、カヌー、水泳、飛び込み
などの要素を用いて、渓谷を目標ポイントまで下って
いく野外活動。本来は自然に立ち向かう過酷さが特徴。
登山で行う「沢登り」とは逆に、渓流を下ることで、
時に自然の川の流れに身を任せたりする楽しさを味わう
魅力があると言われています。



体験ツアー会社(BIGWAVE)で、ヘルメット・ウェット
スーツ・ライフジャケットなど全てレンタル。
注意事項などツアー説明を受け、いざ出発です。






川に暮らす小さなカニや魚になったような気持ち。
そそり立つ岩肌を水の中から見上げ、味わう体験。

 

山の彫刻と出会う。@日本寺

2016年11月5日

20161030_1
「百尺観音」とその上方にみえる「地獄のぞき」
 

山の彫刻と出会う。@日本寺

小林一茶や夏目漱石などの文人も訪れ、自らの記録を
残したとされる、千葉県の名所「日本寺」に、
ドライブがてら家族で訪れました。
出っ張りは見晴らし台。。
絶壁は観音像の背景。。
石切り場であった場所と、自然の地形を活かした
境内の配置や造形は、まさに山の彫刻です。

ただひたすら自然の岩山を彫り込むことで生まれた
百尺観音は、自然のパワーと人の英知がぶつかり合った
力強い空間で、特に刺激を受けました。

さて、我々人間の暮らしは、
そこそこ考えられた浅い技術や、行ったり来たり
真似だらけの流行などに、翻ろうされがち。

老若男女、時を超えて親しまれる日本寺は、
時と共に味わいや凄味を増す、植物と石の空間。
きっと100年後も、同じように楽しめる
エンターティンメント空間とも言えます。
モノづくりのヒントが隠れているように思え、
とても良い機会でした。

201610_2
201610_3
見晴らし良すぎ?^^100mの絶壁「地獄のぞき」。