地鎮祭 @心地よい風と緑のある家

2016年11月10日

 

地鎮祭 @心地よい風と緑のある家

「地鎮祭」は、土地の神を鎮め、土地を利用させて頂く許しと、
工事の無事を祈る伝統的な儀式です。
工事の規模、地域、慣習の違いによって、とり行いの有無や
進め方も様々ですが、施主ご家族をはじめ、
工事関係の皆さまや近隣の皆さまが、互いに顔を合わせ、
ご挨拶出来ます良い機会ともいえます。

実施設計の終盤。建築確認申請に向けた申請資料作成に
入った新築住宅計画「心地よい風と緑のある家」の
地鎮祭に、出席させて頂きました。
神主さまのアドバイスから、敷地のなかでも、新築予定の
ちょうど建物中央に定められた祭場は、神様が南を向くことが
出来る配置。私たちは北を向きます。

晴れた秋空の下。太陽の方角をより強く意識し
あらためて土地と静かな対話が出来たように感じました。

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撮影:中山建設
 

屋内外の下地工事 @中庭ガレージの家

2016年10月24日

 

屋内外の下地工事 @中庭ガレージの家

建築における屋内外の下地工事は、
建築の生命線ともいえる柱梁など「主要な骨格」と、
完成後常に目に触れ、肌触りや使い勝手に関わる「仕上げ」
を繋ぐ、大変重要な工程です。

建築が出来てしまうと、見えなくなる下地工事ですが、
屋内外仕上げの性能や寿命に影響したり、あるいは
仕上げが更新出来るよう、骨格との間に
間合いや、適切な隙間を確保する部分も
必要になるなど、大工さんをはじめ、作り手である職人さん
の多岐にわたる経験やスキルに支えられる工事ともいえます。

新築住宅「中庭ガレージの家」は、
屋内外の仕上げ素材を施工する前の、大事な備えとなる
下地工事が同時進行中です。

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屋根先端の下地工事では、通気の開口部をおさまりよく設置。
外壁や屋根にこもる熱を外に排出します。

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全体がオフホワイト色でザックリとした質感の仕上げとなる
外壁コーナーは、柔らかい曲面となる下地が組まれています。

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広い玄関土間の上となるベランダは、天然芝の屋上緑化
のため、仕上げレベルやメンテナンス性を考慮した
FRP(強化プラスチック)防水下地です。

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広い玄関土間の天井には、マントルデザイン久保さんによる
オリジナル照明を設置。特に仕上げ前の補強や配線ルート等
が下地工事のかなめ。

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床仕上げの下に床暖房設備を敷き込む下地工事。
東京ガス担当牧野さんに計画頂きました家庭で電気を生み
出すエネファーム・システムを採用。

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コンセントや配線、給排水管などのルートを調整した上で、
壁仕上げの前に隙間なく施工される断熱材工事。
天井の現しとする梁との間に、マントルデザイン久保さん
による、光源をかくしたソフトな照明が設置される計画。
関連する配線や造作が、先行して準備してあります。

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手作りとなる浴槽まわり。タイル仕上げとなる床壁の下地は
屋外ベランダ同じ防水性の高いFRP(強化プラスチック)
による下地。表面に砂のような細かな粒子をまんべんなくのせ
仕上げがのりやすくなるよう工夫されています。
水回りや作り付け造作は、共同設計+施工:スタイル田代氏
によるオリジナル製作です。

 

中間検査 @木造2階建て住宅の工事途中

2016年10月22日

 
中間検査

建物建設では、国の定めた建築基準法に基づく建築で
あることを審査し確認するための「確認申請書」を、
自治体又は指定確認検査機関に提出。審査に合格した旨の
確認済証を受領することで、建設を進めることが出来ます。

また、建物の完成では、確認申請で認められた建物が、
申請通り出来ているか、審査するための現地検査をともなう
「完了検査」の申請が日本では必須。合格し「完了検査済証」
を受領することで、全ての建物は無事竣工が迎えられます。

実は以上の「確認申請」と「完了検査」の間で、
「中間検査」も行われています。
各自治体や建物の構造・規模等により、検査項目の有無に
違いがあるのですが、例えば横浜市における
一般的な木造軸組2階建て住宅ですと、
全軸組緊結完了時(構造耐力上主要な屋根・柱梁・壁、
各接続部の金物などの施工が完了した状態)で「中間検査」
の申請を行い、検査員1~2名による現地検査に合格する
ことで工事を進行させることが出来ます。

横浜市の新築住宅計画「中庭ガレージの家」も
指定確認検査機関による「中間検査」が行われました。
指摘事項なく無事検査終了。
関係の皆さまに嬉しい報告が出来ます。

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写真は「中庭ガレージの家」検査員による現地検査の様子。
敷地と建物距離が申請通りであるか、建物の高さや屋根勾配
等が申請通りであるか、構造耐力上必要な金物が取付されて
いるか等々検査が行われました。
「中間検査」は、建物が完成すると見えなくなってしまう
部分が主な検査項目となりますので、合格のお墨付き
は施主ご家族にとって住まいの安心に繋がるものと考えます。

参考:横浜市建築局、中間検査の解説

照明デザイン現場打合せ。

2016年09月16日

 

照明デザイン現場打合せ

柱梁など主要構造の下地が出来あがって参りました
新築住宅計画「中庭ガレージの家」現場。
照明デザイナーの久保隆文さん、
電気設備全体の設計施工吉田忠男さん
を中心に、現場調整・検討打合せを行いました。

久保さんによる照明設計の図面を確認しつつ、
数々の現場経験から積み上げられた吉田さんのアドバイスを
皆で一つ一つ確認し、問題や課題をクリアにしていく作業です。

施主ご家族のライフスタイルを、皆であらためてイメージ
しながら、実現するディテールを精査する場。
息のかかる距離で、膝を突き合わせ調整していく過程には、
照明による新しい挑戦も含んでいます。
とても創造的な打合せでした。

関連
・2016年2月 照明デザインの打合せ
・2016年3月 照明アイディア打合せ

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◆左から照明デザインの久保さん、詳細設計及び大工の田代さん、
 電気設備の吉田さん。

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◆リビングの真ん中となる場所。スケッチしながら、皆で課題を
 共有し乗り越えます。

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◆広い玄関土間エリアで知恵を出し合う。対象となる場所に
 移動しながら現物の真近で打合せ。目標が明確となります。

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◆主寝室には、久保さんが自ら作成し実験してきた、原寸大の
 照明ボックス、光源のグレアを緩和する格子ルーバーなど
 の模型を持ち込み、主旨を伝達。

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バスルームでは、田代さん作成の詳細図面を壁に貼り、
皆で現物と見比べながら調整。窓の外の風情を演出する、
屋外照明も、しっかり調整出来ました。
この日は丁度窓サッシの搬入。
とても大きな木製サッシもあり、ワクワク。。
順調に設置出来ることを願いつつ、現場をはなれました。

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祝上棟!新築住宅計画「中庭ガレージの家」

2016年08月19日

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◆中庭に面する広い玄関土間空間。既に空間の特徴が感じられます。
 

祝上棟!新築住宅計画「中庭ガレージの家」

大安吉日、天候にも恵まれ新築住宅計画「中庭ガレージの家」が
上棟を迎えました。
広い屋内土間空間に、愛車バイクなどを置くことを想定するなど、
モーターライフの楽しさと住空間が融合した住まいです。
本日8月19日は、8・1・9 バイクの日。笑
偶然にも、嬉しい日取りです。

夕方には、最上部まで柱梁が組み上がりました。
完成すると高い天井が魅力のリビングとなる場所で、施主ご夫妻に
お祝いの席を設けて頂きました。ありがとうございました。
大工さん皆さま、お疲れさまでした。
竣工まで、安全第一でまたよろしくお願い致します。

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◆中庭を介した左右の居室棟。中央の低い部分全体がガレージ
スタイルの玄関土間。玄関上は屋上緑化したバルコニーです。

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手刻み加工ならではの土台継ぎ手の「小根」。
そして追掛大栓継ぎを確認!大工さんの技術、恐れ入ります。

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◆片流れ屋根形状を活かした2階天井は、浮造り加工の現し梁
が美しく並ぶ空間。

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◆概ね組み上がったところで、水平・垂直を出し調整。
雨対策のシート養生をしつつ、大工さんたち皆で協力し片付け。
上棟のお祝い会の準備。

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◆施主ご家族に開いて頂きましたお祝い会。
ありがとうございました!

大工さんによる墨付け&手刻み加工

2016年07月18日

 
大工さんによる墨付け&手刻み加工

新築住宅計画「中庭ガレージの家」では、
有限会社スタイル大工さんにより、
柱・梁・土台などの主たる材木が全て手加工されています。

材木に墨壺をつかって線を引く「墨付け」と、場所を示す
「番付け」を頼りに、一つ一つ様々な道具を使って「手刻み」
していく、むかしながらの手法です。

データを入力し、オートメーションで主に集成材の柱梁を
機械加工する(プレカット)技術も進んでいますが、
本件は、無垢の木材を主に、柱と土間コンクリートの直接の
取り合い、片流れの登り梁と現し梁の取り合い、その他
無垢木材の手加工技術が活きることで、より魅力ある構成が
実現される住まいと言えます。

設計者として現場監理の立場というより、
むしろ伝統ある技術を体感して、次世代に何かを伝えたい。
と、いう気持ちで作業の過程を見学させて頂きました。

集成材とはちがい、絶え間なく変形する木のクセを
読み込み、向きなども調整。
なぜ、その方向なのか?なぜ、その切り方なのか?
もちろん、全てではありませんが、
大事な何かを感じることができました。

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◆大量の材木が搬入されます。置き場所、手作業工程
から現場への搬入まで、順番や段取りも重要です。

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◆「墨付け」している様子。墨壺にある液状の墨を含んだ
糸をはじき、柱芯などの直線を木材に直接転写します。

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◆柱・梁・土台など番付け(位置を示す文字情報)を含め
墨付けされた材木が並ぶ。プレカットによる機械加工では
取り入れない「小根(こね)」なる部分(下写真)を、
大工さんに教えて頂きました。実施設計でも考えたことの
なかった、大工さんの「さらなるひと手間」と言えます。

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◆「手刻み」加工は、常にイレギュラーな出来ごとに対応する
柔軟性や根気、悩まず進める思い切りの良さ、様々な道具を
使いこなせる技術など、多くの経験と鍛えられた直観力の
ようなものも大事になってくるようです。

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◆居室天井の現し梁となる材は、表面にブラシをあて木目を強調する
「浮造り(うづくり)加工」で美しい無垢材の表情を活かしてます。
予め自然塗料で着彩仕上げしたうえで、運搬用に一本一本梱包。
まるで、口にいれる食品を扱っているような、繊細な作業でした。

「緑景の家」風致地区内建設の完了届へ

2015年12月19日

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新築住宅「緑景の家」。
足場が解体され、落ち着いたダークグレイ色の外観が
現れました。素敵です。

さて、本件は市街化を抑制することを意図し定められた
市街化調整区域内にあると同時に、
横浜市風致地区条例第2条の規定に基づいた
4種類(建築物の新築・宅地造成・工作物の新築・木竹
の伐採)の許可条件を満たし、許可申請を行うことで
住まいの建設が可能となっています。

従って、竣工に合わせ許可申請の通り、実施出来て
いるか確認できる現地写真を撮り、資料をまとめ
横浜市に提出しなければ、許可が完了しません。

許可の対象箇所を一つ一つ写真撮影。
道路後退により建設したヨウ壁、全ての既存樹木
については、温存を証明する写真など順調に撮影。
施工の中山建設 中山さんに必要箇所全て立会って頂き
ご協力頂きました。ありがとうございました。

既に指定検査機関による完了検査も無事終了。
もうすぐ竣工です。

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2m以上の高木、中木などスケールをあて全て撮影。

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建築基準法上求められた、道路後退によるヨウ壁建設も
無事終了しました。

「永く楽しむ家」 リビング家具選び

2015年12月14日

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◆ボーコンセプト横浜港北店内。展示されているソファ
に座り、皆で意見交換。

竣工間近の「永く楽しむ家」。
以前からお持ちの家具や、本体工事に合わせて製作する
造作家具など、新旧が混在する空間となります。
新しく購入するリビングソファの選択が悩ましい、
と施主ご家族よりご相談がありました。

私の場合、実は、こうしたご相談が、とても嬉しい。
ご依頼がある場合は、意匠やコストなど加味しながら
出来る限りバランスのとれた家具をご一緒に検討します。

長野で進めているプロジェクト。従ってご家族は長野に
おられるのですが、今回は観光を兼ね横浜に出掛けて
頂けることが分かったため、オススメ家具店めぐりの
日程を、私の方でコーディネートしました。

デンマーク家具を扱うボーコンセプト横浜港北店で
店長の斎藤さんに、機能性・快適性・意匠性など
細かくアドバイス頂きました。事前に皆で候補を検討
してあったので、当日は色合いや生地選びなど
限られた時間内で、順良く実物サンプルを体感。
心地よいソファが、選定出来たと思います。

斎藤さん、ありがとうございました。
ご家族皆さま、良いお買い物が出来ましたね。
お住まいへの搬入が楽しみです。

※ボーコンセプト家具は今年竣工した【図書館のある家】
 でも採用しています。

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◆店内での家具選びでは、PCを使った家具配置
 シミュレーションをして頂けます。

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◆実物サンプルを使った、色合いや生地選びを納得
 いくまで試すことが出来ました。

「永く楽しむ家」最後の3者打合せ

2015年12月8日

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◆震災で瓦が落下した入母屋形式の大屋根は、なだらかな
片流れ屋根に改築。被害の大きかった土壁の外壁も耐震補強し
修繕の目処が立ちました。これで安心です。

震災再生リフォーム住宅「永く楽しむ家」は、
年内に概ね竣工を予定しています。
施主・施工・設計が集まる、最後の現場打合わせを終えました。

概ね竣工とはどういうことか?
本件は、工事全てが竣工していない状態で一端お引渡しします。
施主ご家族は、仮住まいから引っ越し、住み始め、
暮らしながら、適切なタイミングで残りの工事を行う工程。
来年4月に全体の完成を予定しています。

長野市のプロジェクト。工期・工程の状況から、
外壁のモルタル下地が乾くタイミングで雪が降る可能性があり、
吹付け仕上げを、あわてて行うことが得策でない。
気候が安定する春に、外壁や庭などの外構工事を行う方針と
して、施工の飯島建設様からご提案頂き、施主ご家族と
相談の上進めています。

結果として、住みながら窓から見える外構計画等を練り直し、
諸々微調整できる良い機会となりました。
少し先になりますが、より全体の仕上りが楽しみです。
関係の皆さま、よろしくお願い致します。

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◆屋根仕上げの検査立会い。ガルバリウム鋼板仕上げによる
大らかな一寸(1/10)勾配の屋根下端に、雪止めも
しっかり付き安心。飯綱山は雪化粧です。

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◆外壁モルタル下地の下塗り。順調です。

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◆屋内の最終打合せ。手際良くメモを取る現場監督竹内さん
による施工図を中心に、内装おさめの最終チェック。

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◆新築と違いリフォーム工事は、現場の進捗に合わせ
図面をおこし、臨機応変に調整が必要な場面が増えます。
写真は屋内建具まわりの施工図。

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◆リビングダイニングの天井は、床仕上げと同じ信州唐松
仕上げ。下地や照明設備の位置を確認しつつ慎重に施工。

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◆既存の塀を一部解体することで、バリアフリーに配慮した
伸びやかな外構へリニューアル。完成は少し先になります。

番外編?
長野~東京間の新幹線乗車による移動で進めてきました
現場監理。東京駅ホームのキオスクで、いつも購入していた
私の定番、5色おにぎり「むすっこ」。
時間があるので、食べながら図面チェックしたり、新たな
プロジェクトのアイディアもねったり。
少し前なのに、ちょっぴり懐かしい。笑
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「緑景の家」最後の3者打合せ

2015年12月1日

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月末に竣工を予定している「緑景の家」では、
施主・施工・設計3者による最後の現場打ち合わせとなりました。

主に造り付け家具の方針を、寸法や使い勝手を一つ一つ確認。
施主ご夫妻で、好みに少し違いがあった屋内仕上げの色なども
最終決定の場面を迎え、議論に熱が入りました。
悩んだ末の方針決定です。きっと素敵な仕上げになります。

屋外ではモルタル下地が完了し、
いよいよ仕上げの吹き付け工程に入ります。
これも、ご夫妻が拘った印象的な色合いになる予定。
楽しみです。

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